TEXT BY 尾崎佳加

　ムービー＆スポーツスターのコラボ、大盛況のNBA セレブリティーゲーム

スポーツ界のトップイベントに加え、スターが余興を飾るとなれば盛り上がらないわけがない！
2月13日、NBAオールスター戦のために集まったセレブたちがゲームで見せた、珍プレー好プレーをレポート！
アメリカで人気のスポーツといえばダントツで野球とバスケである。ロスは全米に絶大な人気を誇るバスケチーム、レイカーズの本拠地だ。この街でNBAオールスター戦が行われるとあっては、LAファンが沸かないはずがない。

今年で第53回を迎えるこのバスケ界最大のイベントには過去に、ウィル・スミス、デンゼル・ワシントン、アンディー・ガルシア、マイク・マイヤーズ、ウーピー・ゴールドバーグ、ブリトニー・スピアーズ、ジャスティン・ティンバーレークなど、400人以上ものセレブが参加してきた。
会場となったステープルセンター
そして今年、この試合を盛り上げるのに大貢献したのが、ハリウッドスターで結成されたセレブリティチームによって行われるゲームだ。バスケにはちょっと自信あり、というスター達に、NBA選手の助っ人が加わった、これぞまさにドリームチーム。
ゲームは、ベン・アフレックから寄せられた熱い応援メッセージで開幕。
選手にはニック・カーター(バックストリート・ボーイズ)、ショーン・ポール、マーク・マッグラス(シュガー・レイ)、ネリーなど超人気歌手が名を連ね、ビル・ベラミー(『エニイ・ギブン・サンデー』('99))、ドナルド・フェイソン(『タイタンズを忘れない』(00))、ニック・キャノン(『ドラムライン』(02))などの新人スターたちが守りを固める。
会場警備には騎馬警官も登場
チームウエストのヘッドコーチを務めるのは今最も旬なスター、アシュトン・カッチャー。対するチームイーストは、東部のR&Bのボス的存在、Ｐ・ディディが陣を取る。余興と呼ぶには素晴らしすぎる豪華な顔ぶれ。このゲーム、盛り上がらない訳がない。

さて試合の方は、ニックやマークといったポップシンガーたちが、音楽だけでなくスポーツの才もあることを見せつけ、チームイーストが前半リードを見せた。とくにニックは、恋人で同チームのマスコットガールでもあるパリス・ヒルトン(ヒルトン姉妹の姉)の応援に応えようと大活躍。２人は事あるごとにベンチやコートの中でキスをし、アツアツぶりを披露していた。
試合は点差が広がらないまま後半へ持ち込まれる。観客のほうもあくまでお祭り的なゲームとわかっていて、あまり本気でプレーしていなくてもブーイングも起こらない。

ところが、NBAからの助っ人チームウエストのリチャード・ジェファーソンが、素人相手に本気で点数を稼ぎはじめ、気性の激しいパフ・ダディーを「ゲームの趣旨を理解してない」と怒らせてしまう。これに対してリチャードは「自分はゲームを楽しんでいるだけ。口出ししないでほしい」なんて言い返す場面もあり、つかの間の険悪な雰囲気に選手たちもヒヤリ。

だが解説者はどちらかというとこのハプニングを楽しんでいるかのようだった。とにかくなんでも盛り上がればOK、TV局もセレブの素顔がのぞけるシーンをたくさん織り交ぜて放送してくれた。
オールスター戦のポスター
そんな中、試合展開よりも解説者の興味を引いていたとコメントされたのが、パリスの珍プレーだ。彼女のわがままぶりはもう世界的に有名なのだが、マスコットガールという役割を忘れた行動の数々に、解説者のコメントも自然と辛口に。恋人ニックがプレーしている時以外、試合は完全無視。愛犬ティンカーベルと遊び、大きなあくびは隠さず堂々とする。さらには退屈に耐えられなくなり、試合が終わるまでずっと携帯電話で話をしていた。真のセレブは細かいことを気にしないのである。この人結構大物かもしれない。

また、連載192でもお騒がせぶりを紹介したアシュトンといえば、今回は大遅刻で駆け込んできた映像をカメラが捉え、試合後に暴露された。だが、これ以上に堂々たる遅刻をこなしてみせたのがネリー。なんと試合開始30分後の会場入りだった。ネリ―はただ一言、「渋滞してたんだよね」。

さて試合の結果。セレブリティゲームは、リチャードの働きもありウエスト側の勝利に終わった。ちなみに15日の本戦では、チームウエストが136対132の僅差でイーストを打ち負かした。セレブがスター選手とともに汗を流して手に入れた勝利は、西海岸の休日に大きな喜びを添えたのだった。ちゃんちゃん。
<<戻る

東宝東和株式会社