TEXT BY 尾崎佳加

 徹底探索企画! ハリウッド通りには何がある? (最終回)
 ― 6925 ~ 8800 Hollywood Blvd. ―

ハリウッド通りの徹底大探索ルポもいよいよ最終回。今週はいよいよ終点の8800番地へ!!


■6925番地 グローマンズ チャイニーズ シアター
6925 Hollywood Blvd., Hollywood
 エジプシャンシアター(212回参照)をつくったシド・グローマンは、次なるシアターのデザインに頭を悩ませていた。なにしろエジプシャンシアターが大当たりしてしまっただけに、それを超えるシアターを思いつくのはそう簡単なことではない。エジプト王の墓をイメージしたシアターの前で思案を巡らしていたとき、隣の劇場に目を移すとロココ調の美しい彫刻が目に入った。そうだ、こうなったら世界の国シリーズで行こう! エジプト、フランス……とくれば次は中国だ!

 ……とシドが思ったかどうかは知らないが、こうしてアジアンテイストを前面に押し出したチャイニーズシアターは誕生した。チャイニーズゴングが聞こえてきそうなくらい立派な城門は、元祖ハリウッドのランドマークとして堂々たる威厳を放ち続けている。
チャイニーズシアター前にセレブの手形を残すようになったのも、グローマンのアイディアだった


■7000番地 ルーズベルトホテル
7000 Hollywood Blvd., Hollywood
 チャイニーズシアターを超えるとすぐ、これまでの喧騒がウソのように静かになる。チャイニーズシアター前では、スパイダーマンとダースベーダーが立ち話してるのに、向かいになにかしら重苦しい空気を漂わせた建物が……。

 ルーズベルトホテル。ハリウッド初期から映画産業を支える伝統のホテルだが、今はこのうす気味悪さを前面に売る方向で宣伝しているという。このホテルにはマリリン・モンローの霊が現れるというウワサ。目撃例は、プールサイドから初期アカデミー賞の会場だったボールルームまで様々。でも、2階のエレベータ前にある鏡が一番のスポットらしい。写真に写るかもと、鏡の前でシャッターを切っている私に突然、背後から話しかける声が!
2階のホールにある鏡。マリリン・モンローの霊が写るといういわくつき
 ― "Is she there?" (マリリンでた?) 
 振り返るとカメラを握って順番待ちしている観光客たち。そんなにわくわくして霊に遭遇しようなんて思う人が集まるところをみると、ルーズベルトのマーケティングは大成功のようだ。


■8800番地 ハリウッド大通りの西端、ついに制覇!

 ルーズベルトから1ブロックも歩けばすっかり観光色がなくなってくる。これまで足元をで先導してくれていたウォーク・オブ・フェイムともお別れのとき。ここからさらに西はウエストハリウッドと呼ばれるちょっと高級な住宅街に入っていく。

 スタート地点からずーっと一直線に伸びていたハリウッド通りは、住宅ゾーンに入りこむとくねくね曲線を描き出す。山の手へと続く細道をぐんぐん登るにつれ、豪邸が立ち並ぶヒルサイドが見えてくる。
丘の上にミュージアム??これが一般の家だというから世の中不公平だ
 ウエストハリウッドはショービジネス関係の成功者が家を構える一等地。大手テレビ局のプロデューサーや、アパレル雑誌を多く手がけるフォトグラファーが住むアーティスティックな家々は、ビバリ―ヒルズの邸宅郡に引けをとらない。8800番地の看板に旅の終わりを告げられ、通りの端に車を寄せる。旅の終点は、ハリウッドでの成功を目指す人々の夢をそのまま象徴していた。

ハリウッドは一日にしてならず。今回の連載を通して、ハリウッドの歩みを身近に感じてもらえれば嬉しいです。長い間読んでいただき、ありがとうございました!
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