TEXT BY 尾崎佳加

 【トレンド ハリウッド】 ハリウッド女性の一大関心事?
 ローカーブダイエット

 今回は、セレブからパンピー(一般ピープル)まで、ハリウッド中でおおはやりしているダイエット法を紹介しよう。全米の女性誌がこぞって特集を組み、レストランなどでもメニューに取り入れられるほど人気をみせているローカーブダイエットがそれだ。
 ローカーブlow carb (=carbohydrate)、 直訳すると低炭水化物という意味。日本では低インスリンダイエットとしてご存知の方も多いだろう。簡単に説明すると、炭水化物は脂肪を合成する働きのあるインスリンを分泌する作用があり、この摂取をおさえることでダイエット効果を生むということらしい。大手ハンバーガーショップのカールス・ジュニアでは、炭水化物の豊富なバンズ(ハンバーガーを包むパン)の代わりにレタスでバーガーを包むローカーブバーガーが大人気だ。

 アメリカ人といえば、『ギルバート・グレイプ』('93)にでてくるジョニー・デップのお母さんみたく、超肥満体質な人はそうめずらしくない。クジラのような巨体を揺らしながらフーフーいっているウルトラデブがそこらじゅうにいるのだ。成人の60%以上が肥満だといわれるアメリカ、命にかかわるほどデブになってしまう人がこんなにも多いということは、そもそも彼らの食事に関する栄養知識が間違っているのではないのだろうか。
 そういえば、狂牛病が猛威を奮っていたとき、おかまいなしにビーフを食べていたアメリカ人は私の周りにもけっこういた。ある友人は、我々が主食としている米やパスタなどをサラダ感覚で食べる、栄養の少ないサイドディッシュだと思っていた。彼らが主食として食べるものは、フライドチキン、ステーキ、オニオンリング、フライドポテトなどといった揚げものや高タンパク質なものばかり。どうやらこれらがエネルギーとなる主要栄養素を持っていると理解しているようだ。
 ローカーブダイエットが爆発的にヒットしている一因は、アメリカ人にとって無理のない食事制限ができることにある。なぜならこのダイエット法、炭水化物は制限するが、彼らの大好物である肉類はどんどん食べてよいとしているのだ。以前ブームになったローファット(低脂肪)ダイエットで挫折した人々が、これなら楽チンとばかり肉を大量摂取しているらしい。こんなんでほんとに効果があるのだろうか?
 また、炭水化物を多く含む大豆、豆類や野菜はがんや心臓病を予防する大事な栄養素で、これらの摂取を妨げるローカーブダイエットは「摂取栄養バランスの悪い不健康なダイエット法」と指摘する医療専門家も多い。
 我々日本人からすると、炭水化物の豊富な米、そば、パンなどは食卓に欠かせない食材。これがないと食事をとった気がしないという人も多いはず。アメリカで効果のあるダイエット法だからといって体型、体質、食文化の異なる日本人に効果テキメン、とは限らないかも。逆にストレスがたまって余計太ったりして…。
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