TEXT BY 尾崎佳加

 聖なる夜に繰り広げられるバトル? クリスマスイルミネーション

 ホーリーナイト? いえいえ、クリスマスは戦いの日!お祭り騒ぎが大好きなアメリカ人が、こんな一大イベントにおとなしくしているわけがありません。今回はロサンゼルスのあちこちで繰り広げられる、クリスマスデコレーションのバトルについて!
 クリスマスイブ。日本では「恋人と過ごすロマンチックな日」という、一人モノには非常にありがたくない風習ができあがってしまっているが、こちらアメリカのクリスマスは全く異なる祝い方をする。信仰心の強いクリスチャンたちは、家族とともに一日を過ごし、主キリストの生まれたこの日を心から祝うのだ。日本でいう正月三が日のように、25日当日はどの店もレストランも休みとなり、テレビでは「行く年来る年」さながらに「クリスマスキャロル」が放送される。この時期になるとクリスマスソング以外は流さないという筋金入りクリスチャンラジオ局も登場、その祝い方はハンパじゃない。そしてこのクリスマスの一番の名物が、街中の家で見かけるクリスマスデコレーションだ。
サンマリノの住宅街。
まるでディズニーランドのパレードみたいです。
 お祭りとなれば徹底して祝ってしまうエンターテイメント王国の人々。このシーズンも我々の期待を裏切らず、徹底した遊び心で目立ちに目立ってくれる。ご自慢の庭に、等身大のサンタや雪だるまをデーンと飾り、ツタのように張り巡らせたライトできらびやかに家を飾りたてる。
 お金持ちが住むエリアに行くと、広大な庭に人口の雪を降らせ、やはり等身大のユニコーンの像を2、3頭放牧させ、ナイターゲームに使用するような大きなライトでファンタジックなホワイトクリスマスを演出しているところもある。どのエリアに行っても明かりのない家を探すのが難しいほどで、我が家が一番きれいといわんばかりのデコレーションバトルが繰り広げられているのだ。
 ここLAで、特に有名なバトルが展開されるエリアの一つがロングビーチのデイジーアベニュー周辺の住宅地。毎年地元新聞が選ぶ「ベストデコレーション」アワードを獲得するため、普段は仲の良い住民たちもこの日ばかりは敵となる。杖の形をしたキャンディーやコットンで飾られたメルヘンチックな家の隣では、屋根の上からまさに煙突へ入ろうとする瞬間のサンタが。信仰心の特に強そうな家庭では、キリストの生誕を拝みに来た博士たちを再現した像が飾られ、その完成度は美術館レベルだったりする。

 他にもパサデナやサンマリノといった高級住宅地に有名なデコレーションエリアがあり、訪れる観光客の多さに周辺は大渋滞になる。人口の雪を肩に降らせ、聖歌隊の天使の歌声を聴きながらふるまわれたココアで身体を温めるのが恒例のクリスマスの過ごし方…なんて老夫婦もいるだろう。Pagan(異教徒)にとっては少々肩身の狭いシーズンではあるが、私のような無心論者なら気楽に美しいイルミネーションを楽しむことができる。
こちらはビバリーウイルシャーホテル。
ロサンゼルスのランドマークだ。
 ライトアップされた街路樹のパームツリーがいかにもカリフォルニアなクリスマス。たいていのエリアは来年1日までバトルを繰り広げているので、機会があればぜひ立ち寄ってほしい。
<主なバトルエリア>
「デイジーアベニュー (Long Beach Candy Cane Lane Holiday Lights)」
ロングビーチにあるDaisy Ave.沿い。(Willow St.とPCHの間。)
「アッパー ヘイスティングス ユール(Upper Hastings Yule Light-Up)」
パサデナのHastings Ranch周辺。(Riveria Dr.、Michillinda Ave.、Sierra Madre Blvd.)
「セント アルバンズ ロード(Saint Albans Rd.)」
パサデナ南のサンマリノ。(Saint Albans Rd.沿い。Huntington Dr.と交差するポイント。)
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