TEXT BY 尾崎佳加

 「ピープル」誌恒例、ベスト&ワースト・ドレッサー賞 2005発表

アメリカで最も有名なゴシップ誌「People(ピープル)」が、毎年恒例の「People Best & Worst Dressed 2005(ベスト&ワースト・ドレッサー賞)」を発表した。
9月号で「People Style Awards(ピープル・スタイル・アワード)」と題して特集されたこの賞は、毎年独自のユニークなファッション賞を設けることで人気を呼んでいる。
まずは、ベスト・ドレッサー部門。映画授賞式やプレミア会場のレッド・カーペットでのファッションセンスを称える「SEXIEST RED-CARPET MOMENT(最もレッド・カーペットでセクシーな瞬間)」なる賞は、今最もハリウッドの注目を浴びる女優、アンジェリーナ・ジョリーが受賞した。受賞の決め手となったルックは先日ハリウッドで行われた『Mr.&Mrs. スミス』のプレミアで着用していた、ベルサーチのイブニングドレス。ともすればイヤミになりがちな全身黒のレザードレスを「これ以上ないセクシーな着こなし」と絶賛され、文句なしの受賞となった。
次は、「ピープル」らしく一風変わった「SINGULAR SENSE OF STYLE(個性派スタイル)」なる賞。流行やトレンドアイテムなどを取り入れずとも、独特のファッションスタイルでこだわりを見せるスターを称える賞で、受賞者は個性の強さが売りのなるほどな面々。男性はスーツを着てもエキセントリックなファッションスタイルを貫くジョニー・デップ、女性は少々奇抜な日本風ファッションアレンジが何かと話題になるグウェン・ステファニに贈られた。
さらにユニークな賞といえば、「MOST IMPROVED(イメチェン成功)」賞がある。文字通り、ファッションスタイルをがらりと変えたスターに贈られる賞だが、女性では、黒髪とパンキッシュなロック風スタイルからブロンドのドレッシーなセレブスタイルに大イメチェンしたアシュリー・シンプソンがインパクト勝ち。男性は、メガネと野暮ったいルーズなカジュアルスタイルを脱ぎ捨て、ついでに脂肪も脱ぎ捨ててスリムになったジャック・オズボーンが大健闘を称えられての受賞となった。
そしてある意味最も栄えあるワースト・ドレッサー賞。良くも悪くもインパクトが強すぎるということで、「WORST-DRESSED COUPLE(ワースト・ドレッサー・カップル賞)」はダブルパリスことパリス・ヒルトン&パリス・ラティスが受賞した。ラティスのほうはともかく、パリス・ヒルトンは各ファッション誌で毎号特集されるようなファッションリーダー的存在だけに受賞はちょっと意外。「なんだかアニメのキャラクターみたい」というコメントは、ファッションだけでなくド派手なライフスタイルも総合評価しているのかもしれない。
個人的に最も共感できた賞といえば、ジェシカ・シンプソンに贈られた「BEST ALL-AMERICAN STYLE(ベストアメリカンスタイル)」賞。南部の女性らしいブロンド&ロングのヘアスタイルのシンプソンは、ジーンズやウェスタンブーツなど、昔ながらのアメリカン・カジュアルを代表するようなファッションが本当によく似合う。愛国心がうかがえるファッションスタイルに共感を覚えるファンは少なくないはずだ。
日本の芸能界では、和服姿の若手俳優などとくとお目にかかれない。ジーンズに下駄、まとめ髪にかんざしと、ワンポイントでもいいので日本を意識したファッションを取り入れたスターがいれば、粋だなぁと親しみを覚えるだろうと考えるのは私だけ?
【その他のスタイル賞】
「BEST ACCESSORIES(ベスト・アクセサリー賞)」:ビヨンセ
「BEST PREGNANCY STYLE(ベスト・マタニティー・ルック賞):ハイジ・クラム
「WORST FASHION MAKEOVER(イメチェン失敗賞):ジェニファー・ロペス
「BIGGEST TRENDSETTER(トレンドセッター賞): シエナ・ミラー
「BEST-MATCHED COUPLE(ベスト・カップル賞):ペネロペ・クルス&マシュー・マコノヒー
「TRENDIEST BEST FRIENDS(オシャレなベストフレンド賞)」:リンジー・ローハン&ニコール・リッチー
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