DVDレンタルについて

 既にビデオの出荷本数とDVDの出荷枚数は完全に逆転している状況ですが、そんな流れもあってか、最近急激に「DVDレンタル」というものがクローズアップされてきています。今回はそんなDVDレンタルに関してお話をしたいと思います。
 DVDレンタルの需要は、現在急速に高まっているのですが、現時点ではまだまだビデオレンタルほど普及していないのが現状です。TSUTAYAやGEOなどの大手チェーンでは確実に実施されておりますが、個人規模で経営されているレンタル店などでは、まだビデオレンタルしか行なっていないところがほとんどだと思われます。

 勿論、ビデオには誰でも簡単に取り扱えるという最大のメリットがありますし、最早ビデオデッキを持っていない家庭などまずありません。それを考えると、今後もビデオレンタルというものがなくなることはないと思うのですが、もし皆さんがDVDを自宅で観れる環境にあり、近くでDVDレンタルを実施しているところがあれば、是非レンタルをされてみることをお勧め致します。

 DVDレンタルには、まずDVDディスクなので、持ち運びに際してもビデオほど重くもないしかさばらないので非常に楽です。画質や音質は、傷などがなければ何回借りられたものでも損なわれることなく、綺麗でそして迫力ある音響で観ることが出来ます。ものによってはセルDVDと全く同じか、もしくは一部の“特典映像”が収録されているので、本編映像以外も楽しむことが出来るので、我々にとってはむしろ良いこと尽くしというものになっています、またお店にとっては、ビデオより省スペースで陳列できるということもメリットでしょうね。

 ただメーカーによって、まだこのDVDレンタルに関してのスタンスには若干のバラツキがある状況です。ほとんどの会社は、ビデオ&DVDレンタルとセルDVDが同時発売なのですが、ポニーキャニオンのようにビデオとDVDレンタルが同時開始で、その約1ヶ月後にセルDVDが発売されるというところもあれば、東宝のように現時点では一切DVDレンタルは行なっていない(※試験的に「ハンニバル」「ザ・メキシカン」の2作品のみは行なっています!)等の方針をとっている販売会社もあるので、結構難しいところもあるようですね。

 何故ならDVDレンタルの割合が増えれば、必然的にビデオレンタルがその割を喰うからです。将来的にはセルDVDの売上枚数にも影響をもたらすことにもなってくるでしょうね。以前であれば、確実にビデオ出荷のみで10万本以上は見込めたであろうタイトルが、10万本行かないということになってしまっているのが現状のようです。
 DVDレンタルは前述のメリットがありますので、今後間違いなくビデオレンタルを脅かす存在になり、ビデオレンタルはなくならないまでも、DVDレンタルにとって代わられる日もそう遠くないのかもしれません。最近ではネットでレンタルの申し込みをして郵送でDVDレンタルのやりとりをする“オンラインDVDレンタル”も出来るようになっています。近所でDVDレンタルを実施していなくとも、また足を運ばなくてもDVDレンタルをすることも可能です。

 同様のシステムはアメリカにもあるようですが、既にアメリカで開始されているネットでの映画配信の最大の競合相手なんて話も耳にしましたので、まだまだ本格的な映画配信が部分的にしか開始されていない日本では、いろいろな形でDVDレンタルが更に注目を集めていきそうです。
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東宝東和株式会社