★ある時は俳優、ある時は製作者、またある時は監督もしたハリウッドの御大

 映画ファンなら、彼の名前を知らない人はいないであろう。65年のデビュー以来、留まるところを知らない活躍をみせる大物映画人だ。アカデミー賞受賞など華々しい経歴をもちながら常に挑戦も忘れない、彼の半生を振り返ってみよう。

 44年9月25日、米・ニュージャージー州生まれ。本名マイケル・カーク・ダグラス。父親は『炎の人ゴッホ』('56)などのオスカー俳優で、95年には同賞から功労賞も贈られた名優カーク・ダグラスだ。65年TVシリーズのゲスト出演で俳優デビュー。映画初出演は69年の『Where's jack?』で、同年『ヒーロー』ではすでに主演を果たした。その後、TVシリーズ『サンフランシスコ捜査線』('72~'79)で当たり役を得て、同作で監督業も経験。また製作者としてアカデミー賞五冠の『カッコーの巣の上で』('75)などを手掛けた。自身も『ウォール街』('85)で同賞主演男優賞を獲得。現在は2社の製作会社を抱える経営者でもある。

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★狙われたりキレたり、アカデミー賞を取ったり!? 名優は大忙し!
 職種だけでなく、俳優としても様々な顔をみせてくれるダグラス。関わった作品数は全46作品(連続TVは1作品とする)で、とてもこのスペースでは紹介しきれない。そこで、ここでは現在日本で観られるVIDEO&DVD作品を演じたキーワード別に見てみよう。

★ただの二枚目じゃない、役者としての円熟を見せる意欲作3本
 大物としてハリウッドに君臨するも、ダグラスは挑戦を忘れない。9月2日(土)日比谷みゆき座ほか全国東宝洋画系にてロードショーの『ワンダー・ボーイズ』('00)では、今までの二枚目的な雰囲気を打ち破る役柄に挑んだ。本作では、一時は文壇の寵児と言われるも今は書くことさえままならず、大学教授職で生計を立てているしがない中年男を嬉々と妙演。役者としての幅を見せ付け、再びオスカー獲得かとの高評価を得ている。また、日本では来年公開予定の『One Night at McCool's』('00)は、出演するとともに自社で製作。マット・ディロン、リブ・タイラーなど若手を起用してオフ・ビートなコメディに仕上げている。現在はキャサリーン・ゼタ=ジョーンズ共演&スティーブン・ソダーバーグ監督の人間ドラマ『Traffic』('00)の撮影を終えたばかり。ここでは麻薬密売人を追う男に扮している。

★プライベート&共演者のコメントに見る、ダグラスとは?
 プレイボーイとしても名を馳せたダグラスだが、99年大晦日に新たな年貢の納め時を迎えたことで、映画以外でも話題の的となった。お相手はご存知、キャサリーン・ゼダ=ジョーンズ。出産も間近で、9月に地中海で挙式予定だ。が、早くも不仲説も流れている。こうしたゴシップはスターの証拠であろう。彼は生まれついてのスター。冒頭でも紹介したが名優を父に持つため、七光りとの重圧に耐える時代もあった。それを完全にはねかえしたのはやはりオスカー受賞時。その時すでに45歳であった。今では顔立ちが似てきたことを、「映画を観ていて自身の出演作かと間違えることがあるよ、互いにね」と笑い飛ばすほどに。そして、彼の活動は俳優だけに留まらない。核兵器廃絶と小火器の拡散防止のための活動もしており、98年には国連事務総長によって、国連平和大使に指名されている。プライベートではあるが、『Traffic』撮影中、セットに飛びこんで来た逃走中の窃盗犯の逮捕に協力し、シンシナティ警察署から表彰されたことも記憶に新しい。

 彼の活動は多岐にわたるが、やはり演技者としての基盤があってこそ。『ワンダー・ボーイズ』で共演したトビー・マグワイアはこう語っている。「マイケルはすごく真摯な人。トップ・スターということに溺れず、今でも誰より早くセットに来るんだ。彼はきっと、誰よりも10分早く目覚めるのだろうし、誰よりも10%レベルの高い仕事をこなすんだ。しかもすごく発想豊か。シーンをどのように演じるかってことにアイディアが尽きることはないんだ。しかも楽しそうで疲れたようすがない。僕はいつも、この人に遅れずついていけるのかって気をもんでたよ」。演技者ダグラス恐るべし! 今後も彼から目が離せそうにない。

★最新ニュース! ダグラス、お父さんに!!
お待たせしました。ついに、マイケル&キャサリンに赤ちゃんが誕生!去る8月8日午後5時52分(LA現地時間)に無事出産した模様です。名前はディラン(・マイケル・ダグラス)君で、体重は約3370gの元気な男の子。両親ともに美形なので、将来が楽しみ!?ともかく朗報です。おめでとうと伝えたいですね。

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【関連サイト】
ワンダー・ボーイズ
ワンダー・ボーイズUSサイト
マイケル・ダグラスUSサイト
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