TONY SCOTT
 大ヒット映画連発!ハリウッドのヒットメーカー、トニー・スコット監督の魅力に迫る!
『トップガン』('86)、『トゥルー・ロマンス』('93)などで有名なイギリス人監督、トニー・スコット。得意ジャンルはサスペンス&アクション、大ヒット作を連発しハリウッドで大成功をおさめたトニーの魅力に迫ります!
 1944年7月21日、イギリス・ニューキャッスル生まれ。『エイリアン』('79)『ブレード・ランナー』('82)『ハンニバル』(01)など、 特大ヒット映画を世に送り出してきたリドリー・スコット監督を兄に持つ。サンダー・アート・スクール芸術科を卒業後、リーズ・ カレッジ・オブ・アート大学院に1年間在籍、その後、兄リドリー・スコットと共にCF製作会社RSAを設立する。これが、大当たりとなり、クリオ賞をはじめとしてCMの分野での賞を総なめにした。
 72年から映画の製作に取り組みはじめ、イギリス映画協会の短編を演出する。83年には、デヴィット・ボウイ&カトリーヌ・ドヌーブ共演のスタイリッシュなバンパイア映画『ハンガー』で長編映画監督デビューを果たす。86年には、爆発的な大ヒットを記録したトム・クルーズ主演作『トップガン』で世界的に有名になり、その後は『ビバリーヒルズ・コップ2』('87)、『リベンジ』('90)、『デイズ・オブ・サンダー』('90)、『ラスト・ボーイスカウト』('91)など数々のヒット作を撮りつづける。93年には、クエンティン・タランティーノ脚本による若い二人の恋の逃避行をシャープに描いた映画『トゥルー・ロマンス』で監督として高い評価を得、以後も『クリムゾン・タイド』('95)や『ザ・ファン』('96)、『エネミー・オブ・アメリカ』('87)など次々とヒット作を連発、現在ではハリウッドのヒットメイカーとしてその名が知られている。
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 兄のリドリー・スコットとは、『ザ・ハンガー 』('97・TV)や『ハンガー/トリロジー』('97・TV)、『ムーンライト・ドライブ』('98)、99年には名作『市民ケーン』('41)が作られるまでのドラマ『ザ・ディレクター[市民ケーン]の真実』などで共に製作、製作総指揮を行っている。


■VIDEO&DVDでチェック!トニー・スコットの演出力
大ヒット作を次々と世に送り出す、トニー・スコットの演出を作品でチェック!!
 アクション&サスペンスが好評のトニー・スコット。ハイテンポなストーリー展開とダイナミックなアクション・シーンに観客は大興奮。大スターを起用して一大エンターテインメントを創り上げるトニー・スコットの演出に迫ります!


■『エネミー・オブ・アメリカ』('98)
 テロ活動防止策として提出された「通信システムの保安とプライバシー法案」を巡って繰り広げられる陰謀を描いたサスペンス。製作にはトニーと付き合いの長いジェリー・ブラッカイマーが参加、彼と組むのは本作で5回目。弁護士のディーン(ウィル・スミス)は、街で偶然出会った友人からあるフロッピーを渡される。それは下院議員暗殺事件の証拠であった。事件の首謀者であるNSA(ナショナル・セキュリティ・エージェンシー=国家安全保障局)の行政官トマス・ブライアン・レイノルズ(ジョン・ボイト)は、最新鋭のテクノロジーを駆使し、ディーンを殺しにかかるが…。プライバシー消失の恐怖を、二転三転するストーリー展開で浮き彫りにしていく。

発売元:パイオニアLDC
DVD価格:\4,700(税抜)orレンタル



■『ザ・ファン』('96)
 ピーター・エイブラハムズのベストセラー「ザ・ファン」を映画化したサスペンス・ムービー。主演にロバート・デ・ニーロを迎え、大リーグを舞台に狂信的な野球ファンの異常心理を描く。偏向した性格のせいで妻子からも見捨てられたギル(ロバート・デ・ニーロ)は熱狂的な野球ファン。ギルは大好きな大物スラッガー、ボビー(ウェズリー・スナイプス)の私生活まで執拗に追い始める。それはやがてボビーの息子にまで及び…。日本で“ストーカー”という言葉が流行しはじめた頃に公開された本作、ごく普通の人がだんだんと常軌を逸していくプロセスがリアルに描写されており、恐怖感もひとしお。

発売元:日本へラルド映画 
発売元:ポニーキャニオン
DVD価格:\4,700(税抜)orレンタル


■『クリムゾン・タイド』('95)
 デンゼル・ワシントン&ジーン・ハックマン共演、製作ジェリー・ブラッカイマーで挑んだポリティカル・サスペンス。ロシアの反乱軍が核施設を奪取し、世界は第三次大戦の危機を迎えた。この緊急事態に対し米国原子力潜水艦アラバマが出動する。“核ミサイル発射指令”が下されるが発射の是非を巡り、実戦の達人である艦長(ジーン・ハックマン)と若きエリート副艦長(デンゼル・ワシントン)は激しく対立、艦内に緊張が走る…。"核"の恐怖を手の込んだプロットと臨場感溢れる映像で演出。潜水艦という密室を舞台に、極限状況下での軍隊システムと人の心理を描いたハイテク軍事映画の大傑作。

発売元:パイオニアLDC
DVD価格:\3,800 (税抜)orレンタル


■『トゥルー・ロマンス』('93)
 クエンティン・タランティーノ脚本によるクライム・ムービー。クラレンス(クリスチャン・スレーター)はコールガールのアラバマ(パトリシア・アークエット)と恋に落ち、翌日結婚。しかしアラバマの元ヒモともめて、彼を殺してしまう。さらに、その時持ち帰ったバッグには大量のコカインが・・・。すさまじい銃撃戦や血まみれの暴力シーンなど、過激な描写が満載だが、若い恋人たちの純愛を、スタイリッシュ&ファンキーにまとめあげた。若者たちから絶大な支持を受けた本作で、トニー・スコットは監督としての評価をさらに高める。また本作にはブラッド・ピットも端役で参加している。

販売元:東芝デジタルフロンティア
発売元:アミューズソフト販売
DVD価格:\4,800(税抜)orレンタル


■『トップガン』('86)
 86年の大ヒット作、主演のトム・クルーズの代表作ともいえるアクション・ラブ・ロマンス。戦闘機の超エリートパイロット養成所を舞台に、夢と挫折を味わいながら成長していく軍人たちの姿を、迫力満点のF-14戦闘機のドッグファイト・シーンと女教官とのロマンスを随所に交えつつ、ロックのビートを活かしたテンポのよい映像で持っていく。トム・クルーズの初々しい演技が印象的な本作、若き日のアンソニー・エドワーズやブレイク前のメグ・ライアンなどトム・クルーズ以外にも現在の人気スターが多数出演。ベルリンが歌う主題歌 「Teke My Breath Away」も大ヒット、アカデミー主題歌賞を受賞した。

発売元:CIC・ビクタービデオ
DVD価格:\4,700(税抜)orレンタル


■『ハンガー』('83)
 トニー・スコット監督の長編映画デビュー作。デビット・ボウイとカトリーヌ・ドヌーブが共演するという、この意外な組み合わせが話題を呼んだ吸血鬼ホラー。ミリアム(カトリーヌ・ドヌーヴ)と年下の恋人ジョン(デビッド・ボウイ)は永遠の若さと生を持つ本物の吸血鬼。ジョンは200年間、若さを保っていたが、ある日突然老化し始める。衰えはじめたジョンのために、ミリアムは新しい生贄を探すが…。長い歴史の中で人類の最もの関心事である“永遠の若さと生と美しさ”をテーマにした本作、デビット・ボウイが、見る見るうちに老いてゆくSFXシーンは圧巻。バウハウスの演奏シーン「ベラ・ルゴシの死」を挿入するなど、心憎い演出もある。

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
VHS価格:\2,480(税抜)orビデオレンタル


■その他のVIDEO&DVD作品
『ビバリーヒルズ・コップ2』 ('87・監督) 『リベンジ』('90・監督)『デイズ・オブ・サンダー』 ('90・監督)『ラスト・ボーイスカウト』 ('91・監督)『ザ・ハンガー』('97・TV・製作総指揮) 『ハンガー/トリロジー』 ('97・TV・監督/製作総指揮)『ムーンライト・ドライブ』 ('98・製作総指揮)『ラスト・デシジョン』 (00・製作総指揮)


■トニー・スコットの新作はブラッド・ピット&ロバート・レッドフォード共演のスパイ・サスペンス!

 トニー・スコットの監督最新作は、ハリウッドの二大スター、ブラッド・ピット&ロバート・レッドフォードを主演に起用したスパイ・サスペンス『スパイ・ゲーム』。サスペンス&アクション満載の本作、トニー・スコットが最も得意とするジャンルで実力発揮!
 ベルリンの壁崩壊から2年後の1991年、東西冷戦状態の激動の時代がようやく終りを迎えようというときのCIAを背景にした、2人の男の友情のドラマ。ワシントンDCでキャリア最後の日を迎えようとしていたCIAの作戦担当官ネイサン・ミュアー(レッドフォード)。そんな彼のもとに、かつて自分が一人前のCIAエージェントに育て上げたビショップ(ブラッド・ピット)が中国の刑務所にスパイ容疑で投獄されたという情報が入る。ミュアーとビショップは仕事上の師弟関係だけでなく、たがいに尊敬し合い、固い友情で結ばれた相手でもあった。ミュアーは、長年の友を救おうと一世一代の救出作戦にとりかかる。果たしてビショップは無事救出されるのだろうか…。
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 命を預けあうスパイという世界における男たちの信頼と友情の物語を、知的スリルに富んだエキサイティングなサスペンス・アクションに仕上げたトニー・スコット監督。ドラマの舞台を、ストーリーをよりダイナミックなものにする。また、以前CM製作のときにチームを組んでいたマーク・ウルフを空撮コーディネーターとして招き入れ、アメリカ製ヒューイ・ヘリを使った大迫力のヘリ・アクションを行うなど、ディティールにもこだわりをみせる。また、ロバート・レッドフォード&ブラッド・ピット、この2人の大スターを主役に抜擢するなどキャスティングにも趣向を凝らしている。トニー・スコット、ロバート・レッドフォード、ブラッド・ピットこの最強メンバーでのぞんだ本作、面白くないわけがない。
 最新作はほかに、『Six Bullets from Now』(02)で製作総指揮を担当することになっているが、キャスティングや撮影時期など、詳細は現在未定である。


■ここもチェック!? トニー・スコットのあれこれ
エンターテインメントの巨匠、トニー・スコットの才能とは?
 トニー・スコットはこれまでに、数々の大ヒット作をつくり続けてきた。映画監督になるまえは、兄リドリー・スコットと共にCM製作をしていたというトニー・スコットの作品はいつだって面白く、分かりやすく、万人に好かれる映画である。まさにハリウッド・エンターテインメントの巨匠とも言うべき、トニー・スコットの大成功の秘密をチェック!
 多くの人に好かれる大ヒット作を多く生み出してきたことから“娯楽映画職人”とも呼ばれているトニー・スコット。数々の大ヒット・エンターテインメントを生みだしてきた背景には、かつてCM製作をしていたという経験が挙げられるだろう。たった数秒間の間に大衆の注目を集め、楽しませるものをつくらなければならないCMの世界では、大スケールや派手なアクションは重要な要素の一つである。新鮮で斬新で面白い映像を撮ってきたトニー・スコットの得意ジャンルが、アクション&サスペンスというのも頷ける。

 もう一つ忘れてはならないのが、トニー・スコット監督の人望である。彼が大ヒット作を連発し、ハリウッドで大成功をおさめるようになった理由の一つといえるだろう。今回『スパイ・ゲーム』でロバート・レッドフォード&ブラッド・ピットを主演に迎え入れることに成功したように、彼の映画の主役はたいていの場合が大スターである。ブラッド・ピットは『スパイ・ゲーム』を引き受けるにあたり、「アクションの知的な展開に惹かれた」という。緊張感に富むサスペンス・アクションの名手であるトニー・スコット監督が手がければ、スパイ合戦もまた、よりエキサイティングでスリリングな仕上がりになる。そんな映画に、俳優ならきっと出演したいと思うだろう。
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 また、トニー・スコットは、エンターテインメントの帝王ともいえる敏腕プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーとも長い付き合いをしている。ブラッカイマーは『トップガン』をはじめ『エネミー・オブ・アメリカ』『クリムゾン・タイド』など、多くのトニー・スコット監督作において製作を担当。20ドル払ってもみたい映画の企画でないと、仕事を引き受けないというブラッカイマーがこれほど多くの作品でトニー・スコット監督と組んでいるのもその才能を認めればこそである。そしてもう一人、エンターテインメントの奇才、クエンティン・タランティーノとの出会いがある。『リベンジ』の過剰な暴力とロマンティシズムを最高にクールだというタランティーノはトニー・スコットの大ファンである。『トゥルー・ロマンス』の脚本を書いたタランティーノは、初めて書いた脚本の監督がトニー・スコットだったことを非常に喜んでいたという。続く『クリムゾン・タイド』でも、ノンクレジットながら、脚本のリライトに参加しているタランティーノ、これもトニー・スコットの人望のひとつといえよう。
 映画監督のリドリー・スコットを兄に持つことから、なにかと比較されることも多いトニー・スコット。あるインタビューで、兄のリドリー・スコットをいずれ追い越すのではないかとの問いに対して、兄は一番の親友であり、また兄の映画の“ザ・ファン”でもあるのだとユーモアたっぷりに語る。将来、このスコット兄弟が共同監督を行う可能性もあり?!今後のトニー・スコットの活躍に期待しよう!
 
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