ROB COHEN

 今回は、ハリウッドで70年代からプロデューサーとして活躍、現在アクション映画の第一人者として名を馳せるロブ・コーエン監督の魅力にせまります。

 1949年3月12日NY州、コーンウォール生まれ。ジュニア・ハイスクールの時にはすでに映画の道へ進むことを希望していたロブは、その後ハーバード大学の人類学部に入学。ハーバードでは、大学のプロモーション・フィルムを制作したり、NBCのTV映画の監督アシスタントを務めながらも学士号を取得し、主席で卒業。
 卒業後、IFAの脚本読みとしてロスへ。このときアカデミー賞に輝く名作『スティング』('73)の脚本を見つけ出す。IFAから20世紀FOXTVに移ると、実力を発揮して多くのテレビ映画監督賞にノミネートされる。

 その後、モータウン・プロダクションに移り、『マホガニー物語』('75)、『イッツ・フライデー』('78)などを製作。29才でプロデュースしたダイアナ・ロス、マイケル・ジャクソンらが出演するブラック版オズの魔法使い『ウィズ』で、NAACP(全米黒人地位向上協会)の最優秀映像賞を受賞する。
(C)2002 Revolution Studios Distribution Company LLC All Right Reserved.
 同年の78年には製作会社を設立。『黄昏に燃えて』('87)、『愛と栄光の日々』('87)、アカデミー作曲賞・録音賞にノミネートされた『イーストウィックの魔女たち』('87)、『バトルランナー』('87)などの大ヒット作をプロデュース。監督デビュー作は『A Small Circle of Friends』('80)。

 プロデューサー業から監督業への転機となったのは、高い評価を得た『ドラゴン/ブルース・リー物語』('93)から。この作品では脚本と監督の両方をつとめた。またシルベスター・スタローン主演の『デイライト』('96)、アカデミー音響効果賞ノミネートの『ドラゴンハート』('96)を監督し、『ドラゴンハート』はサターン賞1996年度最優秀ファンタジー作品賞を受賞、アカデミー視覚効果賞にもノミネートされた。

 常にポップ・カルチャーや映像技術開発をリードするコーエン監督作品は、革新的でいて、王道映画の醍醐味をあわせ持っている。


■監督作品でロブ・コーエンのクロス・オーバーな魅力を探る



■『ワイルド・スピード コレクターズ・エディション』(01)
極限までチューンアップされたスポーツカーによる究極のハイ・スピード・バトルを、CGを駆使してエキサイティングに描く。全米で大ヒットを記録し、若者の圧倒的な支持を得たヴィン・ディーゼル出演のバイオレンス・カー・アックション。

舞台はロサンゼルス。一晩で1万ドルを簡単に稼ぎ出すストリート・カー・レースの熱く非情な世界。激しいテンションであらゆるチャレンジャーを粉砕し、路上に君臨しているのがドミニク(ヴィン・ディーゼル)だ。だがそこへ新たなレーサーが登場した。タフな走りでストリートを熱狂させた彼は、実は連続トラック・ジャック事件を追う潜入捜査官だった…。 コーエン監督はピザ・ハットのデリバリーで出演している。見つけた人はいるかな?

販売元:SPE
価格:\3,800<税抜>


■『ザ・スカルズ 髑髏の誓い』コレクターズ・エディション (00)
幼い頃に両親を亡くし奨学金で大学に通うルーク(ジョシュア・ジャクソン)のもとに、ある日一本の電話がかかる。選ばれたエリートたちだけがメンバーになれる秘密結社“スカル”からの勧誘だった。

入会を認められたルークには、高額な資金や高級車が与えられ、未来は約束されたかに見えた。だがその矢先、“スカル”の秘密を探っていた親友のウィル(ヒル・ハーパー )が謎の死を遂げる。疑念を抱いたルークは親友の死の解明に乗り出し、“スカル”の恐ろしい正体を知ることになる…。 なぞめいた秘密結社の世界を描いた学園サスペンス。コーエン監督は、ハーバード大学での経験を生かして監督した。
販売元:SPE
価格:\3,800<税抜>


■『ドラゴンハート』 ('96)
伝説のドラゴンと真の騎士が、未来と夢を賭けた戦いに挑む! 真の騎士ボーエン(デニス・クエイド)は、暴君を父にもつアイノン王子(デヴィッド・シューリス)に仕えながら、王子に騎士道精神を教える剣の達人。ある日農民の暴動により大怪我をしたアイノンは、ドラゴンに人々のために生きる良き王となることを誓わされた上で、心臓を半分もらい命を助けらる。しかしアイノンは、父以上に冷酷な王となってしまう。騎士ボーエンは、アイノンの冷酷さはドラゴンの心臓のせいだと思い込み、城を離れてドラゴン・スレイヤーとなって次々とドラゴンを倒し賞金稼ぐ。

 だが最後の一匹となったドラゴン、ドレイコこそはアイノンと心臓を分かち合うものだった。ボーエンは、アイノンが暴君になったのはドレイコの心臓のせいではないことがわかり、暴君王を倒すために共に立ち向かう決心をする。ドレイコの声をショーン・コネリーが担当。勇敢な騎士とドラゴンの友情を描いた中世冒険ファンタジーは、アカデミー視覚効果賞を受賞した。

発・販売元:SPE
価格:\3,800<税抜>


■『ドラゴン/ブルース・リー物語 コレクターズ・エディション』('93)
世界中の格闘技ファンを熱狂させ、32歳にして夭折したアクション・スター、ブルース・リーの人間像に迫る伝記映画。ブルース・リーは1940年11月、父の巡業先のサンフランシスコに生まれ、香港で育つ。己の恐怖心に勝つためにカンフーを学び“李小龍”(小さなドラゴン)と呼ばれた。18歳でアメリカに渡り、不安や偏見の障害を克服した青春時代を送り、仕事上での不遇時代を経て、武道家としてTVから映画へと進み活躍する。
そして爆発的ヒットとなる『燃えよドラゴン』の公開を控え急死。この偉大な武術家の足跡と共に、一人のアメリカ人女性を愛し続けた、知られざる人生のドラマがここに存在する。  ロブ・コーエン監督は、この作品では脚本と監督の両方を務めたほか、『ドラゴンへの道』の監督役で出演している。

販売元:SPE
価格:\3,800<税抜>


■新作でチェック、ロブ・コーエン監督の実力

 全米興行収入ランキング2週連続第1位に輝いた超スピード・アクション・ムービー『トリプルX』を監督したロブ・コーエン。主演には、今最高にノッてるハリウッド新スター、ヴィン・ディーゼルを『ワイルド・スピード』に引き続いて起用した。

 この映画を引き受けたコーエンには、ひとつだけ譲れない条件があった。ザンダー・ケイジを演じられる俳優は、ヴィン・ディーゼルしかいないと確信していたのだ。

「ヴィンこそトリプルXだ。もし別の俳優を使うなら、僕は引き受けなかった。ザンダー・ケイジは、全アメリカ国民のアンチ・ヒーローだと言えるね。正義を信じて戦うような男ではなく、状況に追い込まれて、しかたなく戦う男なんだ。良心もクソもありゃしない。ヴィン・ディーゼルこそ、そういうザンダーの態度、反抗心、肉体的な強さ、脆さ、人望、精神をすべて備えてる人物なんだ」
(C)2002 Revolution Studios Distribution Company LLC All Right Reserved.
 一方、『トリプルX』の構想を聞いたディーゼルも、引き受ける条件はコーエン監督と組むことだ、と同じ意見を示していた。「この映画を引き受けた最大の理由は、コーエン監督とまた組めるからだよ」とディーゼルは言う。
 魅力的なキャストもさることながら、この映画の魅力はロブ・コーエン監督の演出力によるところが大きい。地上120メートルの橋からのスポーツカー・ダイブ、空前絶後のバイク・スタント、雪崩のなかでのスノーボーディングなど、次々と映し出される危険度トリプル級のアクションが怒涛のように展開。誰もがスクリーンから目を離せなくなるだろう。まさに新世代スパイと呼ぶにふさわしい輝きを放つ作品だ。

 すでに製作が決定しているこのシリーズ第2作『トリプルX2』でも、ロブ・コーエンの手腕を観ることができるに違いない。
(C)2002 Revolution Studios Distribution Company LLC All Right Reserved.
■『トリプルX』公式&エージェント・サイト> http://www.xxx-triplex.com/index.html


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