【FILE36】フェデリコ・フェリーニ映画祭
 11月1日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて開催/12月下旬より大阪第七藝術劇場

「私は映画だ」の名言でおなじみ映画界の巨匠フェデリコ・フェリーニ監督。フェリーニ没後10年目に当る今年は、カンヌ映画祭をはじめ世界各地でフェリーニに捧げられるイベントが行われています。

日本でも11月1日(土)から東京映画祭協賛でフェデリコ・フェリーニ映画祭が開催され、代表的な11作品を上映。またフェリーニの命日にあたる10月31日(金)には、映画祭前夜祭として没後10周年記念イベント「フェリーニ・ナイト」が行われます。映像の魔術師と称えられるフェリーニの世界を、この機会にぜひ味わいましょう。
□公式サイト http://www.zaziefilms.com/fellini/


■フェデリコ・フェリーニ・プロフィール
 1920年1月20日イタリア・リミニに生まれ。子供時代、寄宿舎を逃亡してサーカス団で過ごす。この時の強烈な印象が、後のフェリーニ映画に色濃く反映されている。19才でジャーナリストを志しローマへ。挿絵画家、漫画家、ラジオ脚本家などで生計をたてる。その頃出会ったジュリエッタ・マシーナは、公私共にパートナーとして彼の人生を支え続けた。ローマ解放直後、ロッセリーニ監督の目に留まり『無防備都市』『戦火のかなた』などの脚本を担当し映画界へ。1950年『寄席の脚光』で監督デビュー。
そしてFelliniesque(フェリニアスク)=「現実と非現実の入り混じった、あるいはグロテスク、風刺的、シュールな」などという言葉まで生み出すこととなった数々のフェリーニ世界を構築。カンヌ・パルムドールやアカデミー外国語映画賞など数々の賞を受賞する。1993年10月31日ローマにて没。イタリア国葬が行われた。


■『ジンジャーとフレッド』
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ
出演: マルチェロ・マストロヤンニ/ジュリエッタ・マシーナ
1985年/伊・仏・西独/カラー/128分

フェエリーニ作品には欠かせない立役者の二人が、30年ぶりに再会した老ダンサー・コンビを演じる。若き日にハリウッド映画の洗礼を受けたフェリーニが、ハリウッド・ミュージカルに捧げるオマージュ。


■『そして船は行く』
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ
出演: フレディ・ジョーンズ/バーバラ・ジェフォード
1983年/伊・仏/カラー/127分

豪華客船を舞台に、第一次大戦前夜の様々な人々の人生模様を浮き彫りにする群像劇。闇にうねる人口の海、豪華客船に集う奇妙ともいえる登場人物が、フェリーニ美学の集大成を紡ぎ出す。


■『女の都』
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ
出演: マルチェロ・マストロヤンニ/アンナ・ブルクナル
1980年/伊・仏/カラー/140分

おなじみマルチェロ・マストロヤンニが、セックスの幻想に取り憑かれた男を演じる。奔放なイリュージョンの中、次々と現れるウーマンリヴのメンバーやパンク少女ら女たちに主人公が翻弄され、フェリーニ特有の滑稽劇を見せる。


■『オーケストラ・リハーサル』
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ
出演: ボールドウィン・バース/クララ・コロシーモ
音楽: ニーノ・ロータ
1979年/伊・西独/カラー/73分

フェリーニの作品世界を支え続けた作曲家ニーノ・ロータ。彼らの最後のコラボレーションは、奇しくも音楽を題材にした作品となっている。雇われのドイツ人指揮者に反抗し、暴動を起こすオーケストラをドキュメンタリー風に描いた喧騒劇。


■『魂のジュリエッタ』
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ
出演: ジュリエッタ・マシーナ/サンドラ・ミーロ
音楽: ニーノ・ロータ
1965年/伊・仏/カラー/138分
☆1965年ゴールデン・グローブ 外国映画賞

フェリーニの初のカラー長編。映画プロデューサーの夫を持つ主婦をジュリエッタ・マシーナが演じた『8 1/2』の主婦版ともいわれている。ジュリエッタ自身をジュリエッタが演じているともいえる作品。


■『甘い生活』
監督・原案・脚本 フェデリコ・フェリーニ
出演: マルチェロ・マストロヤンニ/アニタ・エクバーグ/アヌーク・エーメ
音楽: ニーノ・ロータ
1960年/伊/モノクロ/173分
☆1960年 カンヌ国際映画祭 パルム・ドール受賞

60年代のファッショナブルでグロテスク、虚実ない混ぜのイタリアを、ゴシップ新聞の記者(M・マストロヤンニ)を通して描き出す。パパラッチという言葉を英語圏に定着させたほど強いインパクトを持った作品。トレヴィの泉での戯れは映画史に残る名シーンとなった。


■『カビリアの夜』
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ
出演: ジュリエッタ・マシーナ
音楽: ニーノ・ロータ
1957年/伊/モノクロ/113分
☆1957年アカデミー賞 外国語映画賞
☆1957年 カンヌ国際映画祭 女優賞 ジュリエッタ・マシーナ

どんな困難な目にあっても楽天的な、無垢の魂を持つ娼婦カリビアを、フェリーニの人生の伴侶であり、フェリーニ映画を支え続けた女優ジュリエッタ・マシーナが演じ、カンヌ女優賞を獲得している。


■『崖』
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ
出演: ブロデリック・クロフォード/リチャード・ベースハート
音楽: ニーノ・ロータ
1955年/伊・仏/モノクロ/91分

悪に染まりながらも改心し善なるものへ向かおうとする初老の詐欺師の姿を、厳しく醒めた映像によって見つめた佳作。


■『道』
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ
出演: アンソニー・クイン/ジュリエッタ・マシーナ
音楽: ニーノ・ロータ
1954年/伊/モノクロ/108分
☆1954年 アカデミー賞 外国語映画賞

フェリーニが幼年時代に愛してやまなかった旅回りの芸人一座を背景に、大道芸人ザンパノ(A・クイン)に買われて翻弄される知恵遅れの女ジェルソミーナ(G・マシーナ)の無垢な魂の輝きが描かれている。フェリーニの最高傑作とも称される名作。


■『青春群像』
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ 
出演: フランコ・ファブリッツィ/アルベルト・ソルディ
音楽: ニーノ・ロータ
1953年/伊・仏/モノクロ/116分
☆1953年 ヴェネチア国際映画祭 サン・マルコ銀獅子賞

フェリーニ監督の出身地である北イタリアの港町リミニを舞台に、様々な境遇の青春を送る若者の姿を描く。フェリーニの自伝的要素も色濃い青春映画。


■『フェリーニ ~大いなる嘘つき~』
監督・脚本: ダミアン・ペティグリュー
出演:フェデリコ・フェリーニ/ロベルト・ベニーニ/ドナルド・サザーランド/ テレンス・スタンプ
音楽: ニーノ・ロータ
2002年/仏伊英/カラー/105分

彼が亡くなる前年に行われたインタヴューをもとに構成されたフェリーニをめぐるドキュメンタリーの集大成が、ついに日本初公開となる。
■フェリーニ映画祭のポスターを3名様にプレゼント。詳細はこちら> http://www.eigafan.com/present/index.html


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