グッド・シェパード The Good Shepherd | 大ヒット上映中 |
CIAと家族。ふたつの「ファミリー」を描いた壮大な人間ドラマ
タイトルの『グッド・シェパード』は、「わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる」という新約聖書のキリストの言葉の引用。主人公のエドワード・ウィルソンは、アメリカ国民のための良い羊飼いたらんとして、諜報活動に身を捧げてきた。イエール大学でエリート・コースを歩んでいた彼は、軍にスカウトされ、第二次世界大戦中の戦略事務局(OSS)で諜報任務に従事。終戦後、OSSの延長線上に創設されたCIAの一員となり、ソ連との「冷たい戦争」に身を投じる。そんなエドワードが直面する苛酷な試練。任務のために家庭を犠牲にして生きてきた彼は、CIA最大の汚点と言われたピッグス湾事件の失敗の原因を究明する過程で、国を守るか家族を守るかの選択を迫られることになる・・・。
いまだに多くの謎を残す事件の真相を推理するサスペンスの醍醐味に満ちたドラマは、主人公エドワードの20数年におよぶ波瀾万丈の人生を、現代アメリカの裏面史と共に振り返る形で展開。CIAと自分自身の家族。ふたつの「ファミリー」の間で心を引き裂かれていくエドワードの苦悩を、壮大なスケールの格調高い人間ドラマとして描き、観る者に深い感慨を与える。
大ヒット上映中
ロバート・デ・ニーロ13年ぶりの監督第2作
「現代最高の名優」と謳われるロバート・デ・ニーロ。その妥協のない演技スタイルによって「デ・ニーロ アプローチ」という言葉を生み出し、後に続く映画スターにも多大な影響を与えた。そんなデ・ニーロが、『ブロンクス物語/愛につつまれた街』以来13年ぶりに監督の座に復帰。あのフランシス・フォード・コッポラを製作総指揮に、『フォレスト・ガンプ/一期一会』でアカデミー賞に輝いたエリック・ロスを脚本家に迎え、『ゴッドファーザー』を彷彿させる渾身の大河ドラマを完成させた。
マット・デイモン×アンジェリーナ・ジョリー豪華共演
主人公エドワード・ウィルソンを演じるのは、『ディパーテッド』、『オーシャンズ13』、『ボーン・アルティメイタム』と、今年も新作の公開が続くハリウッド屈指の売れっ子スター、マット・デイモン。今回、ひとりの人物の19歳から41歳までを演じることになった彼は、完璧主義のデ・ニーロに「マットは一切の妥協を許さない」と言わしめるほど役作りに没頭。決して感情を露わにしないエドワードの微妙な心の揺らぎを見事に表現した。
そのエドワードと情熱のままに結ばれ、長い結婚生活の中で感情をすり減らせていく妻のクローバーに扮するのは、『Mr.&Mrs.スミス』のアンジェリーナ・ジョリー。男性キャストがメインのこの作品の中で、華のある存在感を光らせている。
その他、アレック・ボールドウィン、ウィリアム・ハート、マイケル・ガンボンなど、キャストには賞レース常連のベテラン演技派が集結。また、監督のデ・ニーロも、エドワードをリクルートするサリヴァン将軍の役で顔を見せている。2007年2月に開催されたベルリン国際映画祭では、このアンサンブル・キャストに対して、芸術貢献賞が贈られた。
【グッド・シェパード公式サイト】