« 「パンズ・ラビリンス」 | メイン | 「ボーン・アルティメイタム」 »

「チェ 28歳の革命」

アカデミー賞に輝く2人の名優が、呪われた定めで結ばれた父と子に扮し、
迫りくる恐怖と謎解きの醍醐味に満ちた極上のサスペンス
ウルフマン』が4/23(金)より公開となります。

本作で主演のベニチオ・デル・トロは、忌まわしい宿命を背負うこととなる人気俳優のローレンスを熱演しています。元々演技派として名高いデル・トロですが、彼の作品の中でも特に堂々たる演技をみせ話題となった『チェ』の2部作。
今回はその第1部である「チェ 28歳の革命」をご紹介します。

チェ 28歳の革命

2008年度のカンヌ国際映画祭で初上映され、
まるでチェ・ゲバラの生き写しのようなデル・トロの存在、
独自の撮影技術など、一切の妥協を許さないスタイルが高く評価され、本映画祭でパルム・ドールにノミネート、主演のデル・トロは最優秀男優賞を受賞しました。

チェ・ゲバラという人物をあまりよく知らない方や、
カリスマ的存在となっている彼が一体どんなことを成し遂げたのか、
より詳しく知りたい方にもおすすめしたい作品です。


1955年7月、メキシコ。貧しい人々を救いたいと南米大陸を旅していた若き医師エルネスト・ゲバラは、旅の道中でフィデル・カストロという男と運命的な出会いを果たす。カストロは独裁政権により苦しめられている故国キューバを救うため革命を起こそうとしていた。わずか82人で海を渡り、2万人を誇るキューバ政府軍と戦うというあまりにも無謀なカストロの作戦だったが、彼の志に共感を覚えたゲバラは自身も作戦に参加することを決意する。

軍医としてゲリラ軍に参加したゲバラは、平等な社会を勝ち取るため厳しい規律を守り、自分自身の鍛錬を欠かさなかった。その一方、子供や女性に優しく接し、傷を負った兵士には敵味方関係なく治療を施すなど、そのゲバラの姿勢に賛同した人々に“チェ”と呼ばれ親しまれた。

やがて司令官として部隊を率いることになったゲバラは、
カストロからキューバ革命の要となる作戦を任せられることになる…。


「チェ・ゲバラを演じることは、これまで自分が参加してきた過去のどの映画とも違うものだった」とデル・トロ自身が語っているように、彼にとってこの作品に参加することは特別な意味がありました。それは、撮影前のリサーチに7年もの時間を費やしたことからも見てとれます。

デル・トロはゲバラの著書や彼について書かれた本を何十冊も読み、ゲバラの生涯を辿りました。
また、本を読む以上に重要だったのは、彼と共に時代を生きた人物に話を聞くこと。
デル・トロはキューバ革命時代にゲバラと出会い、平等社会のために共に戦った人物や、ゲバラの妻、妹や弟などに話を聞くため世界各国を飛び回りました。
身体的な面もゲバラに近づけるために25kgもの減量に成功、徹底的な役作りに努め、
撮影に臨みました。

スティーヴン・ソダーバーグ監督はデル・トロに対して最初にこう告げました。「彼を演じきるなんてムリだ。彼の映画を作るなんて。でも挑戦する価値はある、それこそ革命的なことだ。」
監督の言葉に共感したデル・トロは、同じ志を持って役作りを開始。
この2人、まるでカストロとゲバラのような関係を感じさせるものがありませんか?
2人の「チェの映画を作る」といった信念、そして妥協を許さない映画作りが、
この傑作を作り上げました。


自分がこれだ!と思う作品には、俳優の枠を超えてとことんのめり込んでいくデル・トロですが、
最新作『ウルフマン』では、かねてより映画化したかった題材ということで、
いつも以上の熱演を見せてくれていますよ!ぜひこちらもお見逃しなく!!

『ウルフマン』の公式サイトはこちらから↓
【ウルフマン 公式サイト】

4/23(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー

2010年04月09日 07:56

この記事へのトラックバックURL:
http://blog.eigafan.com/cgi-bin/mt-tb.cgi/1961

 
東宝東和株式会社