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オスカー受賞&候補者達: 新作あれこれを先取り!

待望のアカデミー賞も今月7日に幕を降ろし、シネフィル=映画ファン達の視線はすでに2010年の新作に向けられているところ。中でも本年度のオスカーを飾った受賞者/候補者達の次回出演作品の数々は、豪華共演や話題のラインナップが盛りだくさんとなっています。


   LAの街中をジャック中!「グリーン・ゾーン」巨大看板
まずは「インビクタス/負けざる者たち (邦題)」で主演男優賞候補に加わったマット・デイモンの最新作、先週末の公開でいきなり全米Box Office 第2位に躍り出た「グリーン・ゾーン」から。アメリカン好みのティーン・コメディ”She’s Out of My League (原題)”や「トワイライト」シリーズによって全世界に「ロブ様旋風」を巻き起こしたロバート・パティンソン主演の”Remember Me”を退けた本作は、大ヒット「ボーン・シリーズ」でタッグを組んだデイモンとポール・グリーングラス監督による話題の1本です。


「グリーン・ゾーン」は5/14(金)公開!
練り込まれたプロットラインはもとより、臨場感溢れるハンドヘルド・カメラの映像は、今年のオスカーを総ナメにした「ハート・ロッカー」のバリー・アクロイド撮影監督によるもの。
5月14日に日本公開を控える本作の詳細は、当サイトと公式HPよりじっくりとご覧下さい。
また、デイモンの2010年度は「グリーン・ゾーン」を加えた計5本と、実に精力的な1年になりそう。中でも「インビクタス/負けざる者たち」に続くクリント・イーストウッド監督とのコラボ作品”Hereafter”、ご存知イーサン&ジョエル・コーエン兄弟が監督/脚色を務めるリメイク作品”True Grit”は、今から熱い注目を浴びています。

そして長いキャリアで初の主演男優賞獲得となったジェフ・ブリッジスは、自身の主演作「トロン (1982)」のシークエルとなる”Tron Legacy”に参加が決定。そして前出のコーエン兄弟による”True Grit”では、デイモンとの共演を果たすことになります。ブリッジス&コーエン兄弟と言えば1998年公開の名作「ビッグ・リボウスキ」を思い起こす方々も多いハズですが、この度は本作の元祖「勇気ある追跡 (1969)」にて名優ジョン・ウェインが扮したコグバーン保安官を演じるという、さらに重要な役どころ。ウェインはこの役でアカデミー賞とゴールデングローブ賞の主演男優賞をダブルで獲得しており、ブリッジスにも「2年連続制覇」の期待が寄せられます。

また同賞女優部門に輝いたサンドラ・ブロックは、受賞作「しあわせの隠れ場所」を筆頭に計3本に出演した多忙な2009年度とは対照的に、今のところ本年度の出演予定はナシ。
慎重に次回作を検討中だと報じられていますが、法廷コメディ”Bobbie Sue”への出演が噂されていたりもします。オスカー獲得後もインディー映画やコメディ作品への参加に意欲を見せている彼女、今後がますます楽しみです。

   メリル・ストリープ主演「恋するベーカリー」は大ヒット上映中!
その一方、現在日本で「恋するベーカリー」が大ヒット上映中、主演作「ジュリー&ジュリア」で最後までブロックと主演女優賞を競り合ったメリル・ストリープは、今年も引き続き話題作に名を連ねているところ。今月2日に発売された「かいじゅうたちのいるところ」のDVD特典として収録された短編、本作と同じモーリス・センダック原作の”Higglety Pigglety Pop! or There Must be More to Life”に声優として参加しており、時代物ドラマ”The Ice at the Bottom of the World”では、同じくオスカー獲得女優であるシャーリーズ・セロンとの共演が実現しそうだと伝えられています。


今後の活躍に期待大!のクリストフ・ヴァルツ
次は助演部門に目を移してみましょう。まず「イングロリアス・バスターズ」での強烈なパフォーマンスで世界に名を知らしめたクリストフ・ヴァルツは、年末公開の”The Green Hornet”に出演の見通し。セス・ローゲンやキャメロン・ディアスと共演の本作は、過去のTV版に若きブルース・リーが出演していたことが良く知られていますが、今回はミシェル・ゴンドリー監督の手で映画化されます。
また2011年に公開予定のドラマ作品”Water for Elephant”では、ロバート・パティンソンとの共演を控えているとか。今後もより一層、ヴァルツの名演技を堪能できる機会が増えそうです。

そして「プレシャス」で同女優賞を持ち帰ったモニークは、しばらくケーブル局BETで放映中の冠トークショー”The Mo’Nique Show”に専念するそう。また同作の脚色で堂々のオスカー獲得となったジェフリー・フレッチャーにおいては4作品以上ものプロジェクトを抱えているとのことで、現在は2012年公開予定のNYアッティカ刑務所暴動に迫る”Attica”を執筆中だとか。更に今後はスクリーン・ライターと合わせて、監督業にも携わると伝えられています。

そして最後に、作品賞/監督賞を含む6部門を制覇した「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビグロー監督。彼女は同作の脚本を務めたマーク・ボールと再びコンビを組んで、南米が舞台のスリラー”Triple Frontier”の製作準備を進行中です。ボールが同作を執筆している間、ビグローはケーブル局HBOのファミリー・ドラマ”The Miraculous Year”のパイロット版にてメガフォンを握る予定。私生活でも「クーガー的カップル」であるおふたり、今後も見事なコラボレーションを見せてくれるのでしょうか?

リセッションに強いとされるハリウッドでさえも世界的な不況の波に押され、各スタジオの映画制作本数が激減している昨今。しかしその逆を返してみれば、選りすぐりの「良作」にグリーンライトが灯っているとも言えるハズです。2010年もすでに四半期分が経過、今後もより一層のパワーを注入しながら話題作をご紹介していきますので、どうぞご期待ください。

TEXT BY アベマリコ

2010年03月18日 19:21

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