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フード・トラックでアメリカ縦断!「The Great Food Truck Race」

昨今のフード・トラック(食べ物を販売するトラック)人気にあやかって、いよいよ彼らをフィーチャーしたリアリティ番組が登場。去る日曜日、お料理専門のケーブル局Food Networkにて「The Great Food Truck Race」がスタートを切りました。当番組に参加するトラック7台のうち、5台はロサンゼルス近郊の出身。全国規模のトレンドではありながら、ここLAはまさにフード・トラックのメッカと呼ぶにふさわしい様相となっています。

今月15日に開始したてホヤホヤの新番組「The Great Food Truck Race (Food Network/原題)」は、現在アメリカ国内で人気の高い「フード・トラック」に焦点を当てたリアリティ・ショー。実際にフード・トラック・ビジネスを行なっている人々から参加者を募り、地元で有名なトラック7台が勢揃いしました。俗に「ローチ・コーチ」と呼ばれるキッチン装備の大型トラックは、日本でも移動販売車ないしケータリングカーとして知られている、言わば「走る屋台」。そして特にここ数年間のLAでは、カルト的な人気を誇る「韓国風タコス」=Kogi BBQの成功を皮切りに、多くのフード・トラックが市内あちこちで見かけられるようになっています。これまではタコスやホットドッグなどのお手軽メニューが中心だったフード・トラックですが、今日ではグルメな移動式レストランに様変わり。上記のような変り種タコスに並び、飲茶やベトナム・フォー、カップケーキにアイスクリーム、はたまたラーメンやお寿司までもが路上で販売されています。


  「Nom Nom Truck」と若き女性経営者ふたり
Photo by Omar de Armas on Flickr

レストラン・オーナーシェフでありFood Network局に冠番組も持つタイラー・フローレンスが司会を務める「The Great Food Truck Race」は、出場者達が優勝賞金5万ドル!を賭けてしのぎを削るリアリティ・ショー。ルールはいたってシンプルで、アメリカを縦断しながら各都市にて彼ら自慢のメニューを販売、最も売り上げが低いチームが毎週脱落していき、ファイナルへと勝ち進んだ1台が初代チャンピオンとなります。ただしちょっとしたツイストとして、昨今のフード・トラック・ビジネス界では常識となっているTwitterやFacebookなどのSNS=ソーシャル・ネットワーキング・サービスの利用は一切不可。見知らぬ土地でのロケーション・ハンティングの為に携帯電話とパソコンの使用は許可されていますが、家族や友人以外の協力を得ないよう、番組スタッフによって通信内容の全てがモニターされる徹底っぷりとなっています。また、スタート時に車内の備品を空っぽにされているので、毎週フローレンスから支給される手当ての予算内で、全ての食材や販売地を確保。土地によっては出店費用がかかる為、メニューの味のみならず彼らのビジネス・センスや交渉テクニックも競い合うことになります。


  メタリカのアルバム名から付けたという「Grill ‘Em All」はロゴもRock!
Photo by Simon Doggett on Flickr
そして以下が「The Great Food Truck Race」第1シーズンの参加者として選ばれた精鋭達。初回のプレミア放送ではLAに集合していますが、当地を拠点とするトラックがあまりに多かった為に、急遽LAから南に2時間ほど下ったサンディエゴの地にて戦いの火蓋が切って落とされました。





・Grill ‘Em All (販売メニュー: グルメバーガー/活動拠点: LA)
・Nom Nom Truck (ベトナム風サンドイッチ/LA)
・Crepes Bonaparte (クレープ/LA近郊フラートン)
・Ragin’ Cajun (ケイジャン料理/LA近郊ハモサ・ビーチ)
・Nana Queens (バナナプリン&チキンウィング/LA近郊カルヴァー・シティ) *初回敗退
・Spencer on the Go (本格フレンチ/サンフランシスコ)
・Austin Daily Press (ホットサンドイッチ/テキサス州オースティン)


初回投資とわずかな駐車場代のみで始められる、フード・トラック・ビジネス。近年の景気停滞からレストランの閉店が相次ぐ中、新たなビジネス・モデルとしても注目度が高まっています。また車内狭しと駆け回るシェフ達が腕をふるった厳選メニューの数々は、アメリカン・ファーストフードへの新提案となり得るかも?今後も、当番組から目が離せなくなりそうです。



TEXT BY アベマリコ

2010年08月19日 10:30

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