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“90210” 待望のプレミア放送!

90年代にアメリカを熱狂させたティーン・ドラマ、”Beverly Hills, 90210 (原題・FOX)”がフィナーレを迎えてから早8年。今や、全米で最も有名な郵便番号となった「90210」が、装いも新たにお茶の間に帰って来ました。製作にグリーンライトが灯って以来、ベールに包まれていた注目のスピンオフ。いよいよ明らかとなった構成や、ちょっと入り組んだ「相関図」などを大特集します。

“Beverly Hills, 90210”といえば、アメリカで最も成功したTVシリーズのひとつ。日本を含め世界をも席巻した「ビバリーヒルズ高校/青春白書 (邦題)」は、日本における海外ドラマ人気に火を点けた立役者といっても過言ではないでしょう。今回のスピンオフ製作が発表された2008年の初頭より、キャスティングや撮影が内々に進められること数ヶ月。更に、通常は業界関係者向けに行なわれるパイロット版 (新作ドラマ第1話目)の試写もなく、その扱いは異例の厳戒態勢がとられました。そして待ちに待った今週2日、ティーンの新学期に合わせたこの日に、満を持しての初回プレミア放送の運びとなったのです。

新バージョンの設定は、スピンオフというよりも「リメイク」といった趣き。アメリカ中東部 (前作はミネソタ、新作はカンザス州)から引っ越して来た一家による、ビバリーヒルズでの新しい生活を軸にした物語です。これだけだと単純に「ビバヒルの現代版」といった雰囲気ですが、この度の”90210 (CW)”の売り&これほど注目を浴びている理由は、何といっても原作との巧妙なる繋がり。前シリーズのキャラクター達をうまく配置したことによって、原作を知らない現在の若者達はもちろんのこと、90年代のオリジナル版にハマりまくった世代までを取り込むことに成功しています。

今回「90210」に戻って来た旧キャラは、現在のところで3名。まずケリーことジェニー・ガースは、母校ウエスト・ビバリーヒルズ高校のカウンセラーとして登場します。また、ビバヒルの主人公でありつつ早々に姿を消すこととなったブレンダ (シャナン・ドハーティー)も、イギリスで活躍する舞台女優として街に戻って来ることに。今後は、同校の演劇部で演出家を務めることになるようです。こうなると、トリ・スペリングが演じていたドナちゃんも見たいと思うのがファン心ではありますが、彼女はオファーを受けるも前出のふたりに比べてギャラが低いのを理由に、出演を見送ることになっちゃいました。また、筆者が最も感動してしまったのは、ナットさん (ジョー・E・タタ)の復活!昔と変わらぬスイートな笑顔で、現在も学生達の溜まり場になっている「ピーチピット」を経営しています。驚かされたのは、お店の変貌っぷり。これまでの50年代風ダイナーといった様相から一転して、かなりオシャレなカフェとなっておりました。また、お店の裏に隣接したクラブスペースも「The Pit」としてモダンに健在です。

パイロット版への出演はありませんでしたが、第2話の予告編にはケリーのママ=ジャッキーことアン・ギレスピーが顔を見せていました。どうやら、相変わらずケリーとはうまくいっていない様子…。また、第2シーズンでジャッキーとデヴィッド・シルバー (ブライアン・オースティン・グリーン)の父親との間に出来たエリンちゃんが、高校生となって登場。彼女が持つブログは、全校生徒の注目の的!といった「ゴシップ・ガール」な女の子に成長した設定です。更には、原作で優等生だったガブリエル・カーテリス演じるアンドレアの娘、ハンナ・ザッカーマン=ヴァスケスも、校内放送のキャスターとして現れるなど、ビバヒルマニアには垂涎ものの設定も。こうした心憎い演出の数々によって、前作ファンの期待に答える準備も万端といったところです。

初回パイロット版は、見応え十分な2時間の拡大放送。オリジナル版と絡めつつ、メインキャラクターに養子の黒人少年ディクソンが加わったり、70年代にハリウッドスターだったという父方の祖母デビーが同居していたりと、新設定も目白押しです。このおばあちゃんの台詞がなかなかウィットに富んでいて、物語をかき回してくれそう。ストーリーもファッションも見応えのある「火曜の90210」、今後しばらくは世代を超えたティーン&ママ達のお喋りトピックになるかもしれません。

TEXT BY アベマリコ

2008年09月04日 20:48

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