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話題の短編映画「Turning Japanese」出演!女優: ジェネヴィーヴ・マリコ・ウィルソンさん

年間を通して製作されるインディーズ映画は星の数ほどあれど、実際に日の目を見ることが出来る作品はほんの一握り。しかし時に、観客を熱狂させる「スマッシュ・ヒット」が現れることもインディー・ファンの醍醐味のひとつと言えます。
そして今回ご紹介するのは、そんな可能性を存分に秘めた1本、現在LA狭しと世界各国のフェスティバルにて異例の快進撃を続ける「Turning Japanese」。劇中にてメインキャラクターを務めたジェネヴィーヴ・マリコ・ウィルソンさんに、じっくりと作品の見どころや撮影中の秘話を伺いました。


  今回インタビューにご登場いただいた
  ジェネヴィーヴ・マリコ・ウィルソンさん
現在さまざまな映画祭にてトロフィーをさらっている「Turning Japanese」は、コメディ満載のショート・フィルム。タイトルからもお分かりのように日本がスパイスとなっている本作は、当地ハリウッドにてプロップ (=小道具さん) として20余年のキャリアを持ち、同時に脚本の執筆や監督業もこなすポール・ビッケル氏が再びメガフォンとペンを執った最新作です。
主演はご存知、海外ドラマ人気の火付け役「90210: ビバリーヒルズ高校・青春白書 (邦題 / FOX)」シリーズにて、デヴィッド・シルバーに扮したブライアン・オースティン・グリーン。そして同じくアメリカン・ドラマの顔として知られる「グレイズ・アナトミー (ABC)」に出演、この秋スタートの新作ドラマ”Shit My Dad Says (原題 / CBS)”ではウィリアム・シャトナーらと共演を果たすなど、赤丸急上昇中のジビー・アレンがパートナー役を演じています。

そして劇中、豪華ツートップに対面する「ルームメイト」のメレディスを好演されたのが、今回Q&Aにご協力頂いたジェネヴィーヴ・マリコ・ウィルソンさん。ロンドン生まれの京都育ちである彼女は、振付師であった英国人のお父様について幼少期よりクラシックバレエを学び、その後ロンドンの音楽専門校に入学されています。
そして1998年秋には、念願だった劇団四季に入団を果たし、ヒットミュージカル「ライオンキング」などに出演。また、USJことユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは「ターミネーター2・3D」のアトラクション・キャスト「綾小路麗華」として4000公演以上に出演するなど、アクトレス/ダンサー/シンガーと幅広いジャンルにて活躍されています。

「Turning Japanese」あらすじ:
とある同棲中のカップルはリゾート地への旅行を計画しているが、目標金額まではやや赤字気味。そこで空き部屋にルームメイトを迎え入れ、どうにか旅費を捻出しようとする。同居が決まったメレディスは日本文化をこよなく愛する女性であり、寡黙な生活ぶりにほっと一安心するふたり。しかしその彼女は、夜な夜な「ビデオで観たとおりのキャラクター」に変身するというおかしな夢遊病癖を持っていた…。

インタビュー with ジェネヴィーヴ・マリコ・ウィルソンさん


撮影中、ポール・ビッケル監督と
Q: まずは「Turning Japanese」出演のいきさつを教えて下さい。
A: 「毎日バレエのクラスに通っているのですが、そこで知り合った日本人のお友達を介して監督のポールと出会いました。初めはただ短編映画を作ろうという簡単なお話から始まったのですが、なるべく私が持っている限りの才能を一作品に取り入れたいという事で、今回のようなアイディアが出たようです。初めは私も台本を読んで驚きましたが、信用して欲しいと言われたので付いて行きました!(笑) 」

Q: 作中さまざまな日本文化が登場しますが、何か自らアドバイスされたことは?
A: 「特に気を使ったのが、着物を着るキャラクターですね。メイク・髪型・着付けは全て、日本人のプロの方にお願いしました。でないと、あそこまでの芸者の細やかさは絶対に出せなかったと思います。着物はある方を通して日本から送って頂きまして、日本舞踊は二ヶ月ほど週に何度か個人レッスンを取りました。全く初めての経験でバレエとは正反対なので、頑張ってかなり練習しました。手の使い方から姿勢まで、本当に難しいですね。やはり日本文化は奥が深い…!でも日本人から観ても、恥ずかしくないようにしたかったので。こういうのって、すぐに分かるじゃないですか?なので、かなり気を使いました。」

Q: 今回のユニークな役柄を演じる中で、苦労されたことや逆にうまく入り込めた点は?
A: 「衣装を着ることによって、その役にもっとのめり込めるって言いますよね。まさにそれでした。(笑) 極端に違うキャラクターばかりでしたので、自分の持っている物を発揮する良いチャンスでもあったと思いますし、とても楽しかったです。苦労した点は、やはり先ほどもお話した着物姿のシーンで、日本文化をいかに本物らしく表現するかでした。あとは役の切り替えですね。同じ日に全然違う役にならないといけなかったので、撮影の合間はなるべく一人でいるように心掛けました。」


  こちらは共演のブライアン・オースティン・
  グリーンさんと一緒に
Q: ビッケル監督ならびに俳優陣との共演はいかがでしたか?
A: 「まずチームワークがとても良かったです。監督はとても人当たりの良い方なのでお仕事しやすかったですし、さらに撮影の小道具も自分で作り上げてしまうんですよ!多才な方ですね。ちなみに、あのバイブレーター (※劇中に登場) もポールが作りました。(爆笑) ブライアンさんは、優しい方でしたよ。日本でも「ビバリーヒルズ青春白書」で大変話題になっておられましたよね。私も大好きだったので、日本でTVを見ていた自分がブライアンさんと一緒に共演させて頂けて、貴重でワクワクな体験でした。
ブライアンさんは全然威張ってなくて、普通に喋って頂いたし、撮影の時にはインプロバイゼーション (※即興) で、台本とはちょっと違った演技をしてさらに面白くナチュラルに演じられていたので、さすがだなと思いました。そういったところを見れたことも、貴重な体験でしたし勉強になりました。でもお互いのキャラクターを維持する為に、沢山喋ったりはしないようにしましたよ。
相手役のジビーさんは大人しい雰囲気の方ですね。結構親密になるシーンが多かったので、仲良くさせて頂きました。可愛い方でしたから良かったです!(笑) とにかく問題なく、家族のように楽しい撮影時間を過ごせたのも、皆さんの団結力が素晴らしかったからだと思います。」

Q: 多くのフェスティバルで大好評となっていますが、今のお気持ちは?
A: 「現時点では、ビバリーヒルズ・ショート・フィルム・フェスティバルにてベスト観客賞とベスト審査員賞を、ロサンゼルス・ユナイテッド・フィルム・フェスティバルでベスト観客賞を、モナコ・チャリティー・フィルム・フェスティバルでは最優秀短編映画賞を頂きました。来年位までは色々な映画祭を通して、フランスやアイルランドなど様々な国に行きますので、まだまだ楽しみと挑戦が残ってます。
本当に嬉しいですし、監督を始めとして皆さん一人一人の力がひとつとなった素晴らしい努力の結果です。『長編映画にしたら?』なんて声も上がっているので、見守って行けたらと思います。それにしても、初めてスターバックスで監督と出会った日に遡って、今振り返ってみると本当に出会いって面白いなーと思いますね。まさかここまでなるなんて、考えてませんでしたから…。(笑) でも全て理由があってこうなったのだと信じてます。」


ジェネヴィーヴさんのコメディエンヌっぷりは必見です!
Q: 最後に、今後のご予定やご自身の展望などを教えて下さい。
「今後は、ポールと次の映画プロジェクトをやる予定です。あと、実は私はずっと歌をしておりまして、現在はあるプロデューサーの方と歌のアルバムを製作中です。私がアルバムの10曲中2曲を作曲させて頂きまして、そのうちの1つは日本語の歌です。これは今私達が期待しているプロジェクトで、非常に楽しみです。もちろん日本に持って行くことになると思います。
そして今後もアメリカを中心に、映画はもちろんTVにもどんどんチャレンジしてみたいですね。また、これは実現するか分かりませんが、私は子供の頃から岩下志麻さんが大好きでしたので、いつかチャンスがあれば日本で共演してみたいですね。いや~、でも火曜サスペンスとかも大好きです…。(笑)」

透き通るような白い肌と目鼻立ちのハッキリした顔立ちから、京都弁が飛び出すというギャップがとってもステキなジェネヴィーヴ・マリコ・ウィルソンさん。今後ますますの活躍必至の注目アーティストです。下記の公式ウェブサイトからは、キャストやクルー達の顔ぶれはもちろん、近日中には本編がダウンロード可能になるとのことですので、ぜひともサイトのブックマークをお忘れなく。時折りチェックしながら、筆者も大爆笑の連続だった「Turning Japanese」をご堪能ください!

【“Turning Japanese”公式HP】


TEXT BY アベマリコ

2010年05月20日 11:28

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