『レポゼッション・メン』~『Repo Men』の着想~
プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回は、7/2(金)公開の『レポゼッション・メン』から。
近未来を描く本作は、どんなきっかけから生まれたのでしょうか?
■『Repo Men』の着想
1997年のある午後、マイアミを運転しながら、作家エリック・ガルシアは、アメリカで財産を持つというのはどういうことかと考えていた。「そのとき、ふと頭に浮かんだのは、自分たちがほんとうに所有しているものはわずかしかない、ということだった。たとえば自宅があると言っても、実際に所有している人はそんなにいない。銀行が所有権を持っていて、僕が順調に稼いでローンを払いつづけられるか、さもなければ彼らに取り上げられる。そこから、考えが医療保険という分野へ飛んだ。これは今や急速に悪化して窮地に陥っている分野だ。そこから自分の臓器を自費で払わなくちゃならない世界を想像するのは、ほんのひとまたぎだったよ」
ガルシアはペンを取って『レポ・メン』を書き上げた。近未来を描いたこの小説の世界では、人はいつまでも若々しく長生きしたいと熱烈に願っている。ガルシアがその原稿を仲間の脚本家ガレット・ラーナーに見せると、ラーナーは惚れ込み、素晴らしい映画になると確信した。ラーナーのテレビ界での経験とストーリーラインを構築する能力を頼りに、彼らは一緒に脚本を練り上げる。
「オリジナルのストーリーは粗っぽかったので、映画にするには筋立てを直す必要があったけれど、それでも読んでみて、ちゃんと目の前に一本の映画が浮かんだ。強烈なイメージがあったし、面白くて新鮮だった。『パルプ・フィクション』『ファイト・クラブ』のようなダーク・コメディの域に達していたし、独特の味わいも持っていた」とはラーナーの弁だ。ガルシアが付け加える。「僕らはストーリーをひっくり返したり、悪趣味にひねったりしたが、あくまでもコメディタッチを忘れずにだ。これはホラー映画じゃない。初めからずっとコメディなんだ」
臓器を高額で売買する未来…この発想は現代社会の生活の中から生まれたんですね!
近未来を舞台に繰り広げられるアクション・サスペンス
『レポゼッション・メン』は7/2(金)公開です!!
7/2(金)TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー
(c) 2010 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
ドラマの要となるアイテムは人工臓器(アーティフィシアル・オーガン、通称“アーティフォーグ”)だ。プロダクション・デザイナーのデヴィッド・サンドファーと、彼のチームは〈ユニオン社〉が扱うこれらの商品群を、一台の自動車のメカニズムのようにイメージした。ポンプが心臓、フィルターが肝臓、といった具合に。「私たちは正確な数の弁や心室のある本物の心臓の形から手をつけた。それはとてもメカニカルだし、解剖学的な心壁を持っている。それから面白半分にいくつか弁を追加したよ」
レミー役は肉体的な要求度がとても高い。撮影の数週間前に彼はトロント入りし、集中トレーニングコースに参加した。300本以上の映画で俳優の肉体を鍛え上げてきたトレーナーたちは、1日4時間の過酷な格闘トレーニングを彼に課し、続けてロウは監督と4時間のリハーサルに臨んだ。
このような一連の技能は、格闘技コーディネーターのヒロ・コウダの指導のもと、まずフィリピン・スタイルの格闘技の習得から始まり、やがて演技者たちはナイフ・ファイト、空手、キックボクシングの混合技を学べるところまで進化した。それぞれの役は独自の格闘スタイルを編み出し、しかも全員が荒々しく、アクロバティックなスタイルを特徴としている。