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フランス発『モリエール 恋こそ喜劇』

17世紀に書かれて今なお、世界中の書店で手に取ることができる天才劇作家モリエールの喜劇の数々。笑いのうちに人間の本質を描きだした彼の名作は、どんな経験から生まれたのでしょうか?

貧乏劇団の情熱的な俳優であり劇作家だった若き日のモリエールが身を投じた奇妙な冒険と、マダムとの秘められた恋。めくるめく体験にモリエール作品のエッセンスを散りばめて、笑いながら涙する、心揺さぶる一大エンタテインメントに仕上がりました。
フランス本国では180万人動員、アメリカ、イギリスでも大ヒットを記録しています!


■STORY
1644年、若き22歳のモリエールは駆け出しの劇作家であり劇団を率いた役者だった。劇団の借金がふくれあがり、債権者から訴えられて投獄されたモリエールは、潰れそうになった劇団を救うために、お金持ちの商人ムッシュ・ジュルダンの家に家庭教師として雇われることになる。

そこで彼が見たものは、貴族になりたいがために剣や乗馬の練習をし、貴婦人セリメーヌに恋文を送ろうと必死になっているムッシュ・ジュルダンと、そんな夫にうんざりしている気丈なマダム・ジュルダンだった。

モリエールはムッシュ・ジュルダンに演技指導や恋文の書き方を教える役目を得る。ムッシュ・ジュルダンのお金目当てですり寄る貧乏貴族のドラントや、親の目を盗み青年と恋をしているジュルダン家の娘の姿を目にしたり、自身もマダム・ジュルダンと思いがけず恋に落ちたりと、予想もできない冒険や出来事に巻き込まれていく…。

公式サイト


■『モリエール 恋こそ喜劇』制作秘話
本作を撮ることにしたきっかけを、監督ローラン・ティラールはこう語っています。
「私が長い間モリエールのファンで彼のことを映画化するのが夢だった…と想像されるでしょうが、実は偶然から起こったことでした」
時代をさかのぼった他に例のないコメディを撮りたいと思い題材を探していたローラン・ティラール。中学生のときに好きだったモリエールの「人間嫌い」をもう一度読んでみたところ、成長した今のほうが理解でき、夢中になって他の作品も次々に読んだといいます。
「言葉の使い方のうまさ、それぞれのシチュエーションは世界に通用し、時代を問わず、人間のありのままの本質を復元している」

そこでローラン・ティラールと共同脚本家のグレゴワール・ヴィニュロンは、モリエールの書いたものと、彼の人生を融合させて、想像も含めて組み立てることにしたのです。
「古典的なイメージのモリエールが突如として息を吹き返し、もっと生き生きした、もっと面白く、もっと感動的で時代を超えた存在になりうると思いました」


■映画から観るフランス
17世紀のフランスは、まさに流行の発信地でした。女性のドレスは色鮮やかに、以前まで首を覆っていた高い襟は、胸元を大きく開けたデザインへと変化しました。袖口や裾元にはレースやフリルがあしらわれ、さらにスラッシュ開きから下生地をのぞかせるなど、工夫を凝らしていきました。

男性のファッションでは、この頃、現代の襟の構造と同じ、折り返し式の襟が登場しました。現代よりも大きく、レースでトリミングされた襟は肩まで覆われていました。

本作の見どころのひとつ、絢爛豪華な衣装。
ばっちり着こなしている俳優たちに、誰もがうっとりしてしまうのではないでしょうか。


■DATA
3/6(土)、Bunkamura ル・シネマほか
              全国順次ロードショー            

2007年/フランス/120分
配給:セテラ・インターナショナル


監督:ローラン・ティラール
出演:ロマン・デュリス/リュディヴィーヌ・サニエ/ファブリス・ルキーニ/
ラウラ・モランテ/エドゥアール・ベール ほか

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2010年03月05日 15:02

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