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2006年06月30日

「ベッカムに恋して」

ワールドカップドイツ大会で劇的なベッカムのシュートで決勝進出を決めたのがイングランド。今週の「絶対に聴きたいこのサントラ!」は、そのデビッド・ベッカムの夫人で元スパイス・ガールズのヴィクトリア・ベッカムもフィーチャーされたサントラCDをお届けします。ベッカム・ファンも、サッカーファンも、そうでない人もポップスからソウル、ジャズまでが入った盛りだくさんの内容に満足することウケアイ!

■About MOVIE
デビッド・ベッカムの大ファンでサッカーに憧れている18歳のインド系の女の子ジェス(バーミンダ・ナーグラ)が、保守的な家庭や友情や恋などに悩みながら、プロのサッカー選手を目指す爽やかな青春ドラマ。ベッカム本人と夫人のヴィクトリアが特別出演しているのも話題になりました。監督、製作、脚本を手がけたのは、グリンダ・チャーダ。2002年イギリス映画。

■About SOUNDTRACK
ベッカムに恋して
さまざまな文化や価値観が共存するイギリスをインド系の女の子の視点で描いた映画『ベッカムに恋して』ですが、サウンドトラックも雑多なエネルギーに満ちたイギリスの音楽事情を反映した内容となっています。インド音楽を進化させたバングラビートをはじめ、ニューソウル、ニュー・ウェイヴ、クラブ系ポップスなどが1枚のCDで楽しめ、UK音楽シーンをサクっと知ることができます。ヴィクトリア・ベッカムが「アイ・ウィッシュ」で参加し、ヴィクトリアのスパイス・ガールズ時代の仲間、メラニーCも「インデペンス・デイ」を提供、90年代後半に大旋風を巻き起こしたスパガの2/5スパイスが楽しめる、というサントラならではの演出です。また、イギリスのクラブシーン、モッズシーン双方から永い間熱狂的な支持を受けているカーティス・メイフィールドの名曲「ムーヴ・オン・アップ」のカッコよさも特筆モノです。さらにパキスタンの偉大なアーティスト、ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンをフィーチャーしたクラブ・トラック「テレ・ビン・ナヒン・ラグダ」、再結成アルバムをNo.1にし本国アメリカよりもUKで絶大な人気を誇るブロンディの70年代ヒット「銀河のアトミック」など、ジャンルも時代も一緒くたになったバラエティー豊かな1枚です。



発売元:ワーナーミュージックジャパン
CD価格:2520円(税込)
発売中

投稿者 eigafan : 15:55 | トラックバック

2006年06月23日

「GOAL!」

相変わらず梅雨のジメジメした気候が続きますが、今年はワールドカップという4年に一度のスポーツ大イベントが開催中。テレビ観戦で寝不足の方も多いかと思います。今週は話題のサッカー映画『GOAL!』のサウンドトラックをお届けします。日本代表が敗れてくやしい思いをしたサポーターも、そうでない音楽・映画ファンも、プレイボタンを押せば思わずコブシを握ってしまう熱い1枚です!

■About MOVIE
FIFA、JFAのダブル公認により5月に日本公開された本格派サッカー映画。メキシコからアメリカに渡りサッカー選手を夢見る20歳の青年、サンディエアゴ(クノ・ベッカー)がニューカッスル・ユナイテッド入団テストを受け、挫折しながらもサッカーにすべての情熱を注ぎ込み、夢をあきらめないことの大切さを観る者に教えてくれる青春サクセスストーリー。スティーブン・ジェラード、アラン・シアラー、デビッド・ベッカム、ジネディーヌ・ジダンら本物のスター選手が登場しているのも話題。今作は3部作の第1部にあたります。2005年アメリカ/イギリス映画。

■About SOUNDTRACK
GOAL!
ミュージシャン(特にイギリス)にサッカー好きは多く、ロッド・スチュワートやオアシスはサッカーチームを持っていたり、スポンサーになっていたりと熱狂度が違います。本サントラもそんなミュージシャンたちのサッカー(FOOTBALL)に対する「熱き想い」がほとばしるキラートラックばかりが収録されています。地元マンチェスターの名士というべきオアシスとハッピー・マンデーズは新曲を携えてピッチに参戦。オアシスは新曲「Who Put The Weight Of The World On My Shoulders?」を提供するにとどまらず、名曲「Morning Glory」を絶妙のパス回しでリミックスを決めてくれます。一方、ハピマンは、ズバリ「Playground Superstar」のタイトルで、彼らがサポートするマンチェスターのライバルチーム、ニューカッスルを舞台にした映画に、なんと新曲を提供しています。また、UKロック/クラブ・シーンの新時代を担うカサビアン、U.N.K.L.E.、ダーティ・ヴェガス、ZERO 7の活きのいいトラックがサントラに映画同様の躍動感をもたらせています。サッカーとロック。切っても切り離せない抜群の相性をみせる好サントラ、それが『GOAL!』です。



発売元:ソニー・ミュージック ジャパン インターナショナル
CD価格:2520円(税込)
発売中

投稿者 eigafan : 11:06 | トラックバック

2006年06月16日

「ジャッキー・ブラウン」

全国的に梅雨シーズン真っ只中の今週も、ジメジメをブッ飛ばす痛快サウンドトラックCDをご紹介します! 『レザボア・ドッグス』『パルプ・フィクション』『キル・ビル』など、音楽使用センスも抜群のクエンティン・タランティーノが監督・音楽を手がけた1997年の作品『ジャッキー・ブラウン』です。

■About MOVIE
鬼才タランティーノが、エルモア・レナードのハードボイルド小説ラム・パンチを元に、70年代のカルト・ムービー『コフィ』や『フォクシー・ブラウン』で有名な黒人女優、パム・グリアーを起用して製作したハードボイルド・アクションです。共演は、サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・デ・ニーロ、ブリジット・フォンダ、マイケル・キートン、ロバート・フォスターとひとクセもふたクセもある実力派が顔を揃え、ロスアンジェルスを舞台に繰り広げられるフィルム・ノワールを盛り上げます。登場人物の複雑な絡みや、暴力描写や不条理な死など、いかにもタランティーノといった傑作に仕上がっています。1997年アメリカ映画。

■About SOUNDTRACK
ジャッキー・ブラウン 映画もディティールやシチュエーションにとことんこだわるタランティーノですが、使用する音楽も実にマニアックでハイセンス。映画製作のみならず、『パルプ・フィクション』(94)のサントラからは、サーフ・インスト「ミザルー」(ディック・デイル)をリバイバルヒットさせた音楽のトレンドセッターでもあるのです。『ジャッキー・ブラウン』は、主演女優のパム・グリアーのために製作されたこともあり、パムが70年代前半に主演していた『コフィ』をはじめ、同時期のブラック・ムービー『黒いジャガー』『スーパーフライ』などのサントラを彷彿とさせる、ソウル、ファンク色濃厚な1枚となっています。ボビー・ウーマック「110番街交差点」、ブラザーズ・ジョンソン「ストロベリー・レター#23」、ランディ・クロフォード「ストリート・ライフ」、デルフォニックス「ディドゥント・アイ・ブロウ・ユア・マインド・ディス・タイム」、ミニー・リパートン「インサイド・マイ・ラヴ」といった、ファンク、スウィート・ソウル、ダンス・クラシックなどの名曲が要所要所にフィーチャーされ、その中にパム・グリアーの歌う強烈なロック・チューン「ロング・タイム・ウーマン」、女性ヒップホッパー、フォクシー・ブラウンの「レター・トゥ・ザ・ファーム」、そして劇中のダイアローグがはさみ込まれています。とりわけ、映画のハイライトで流れるランディ・クロフォード「ストリート・ライフ」の凛としたカッコ良さは格別で、独りで生き抜く女・ジャッキー・ブラウンの姿とオーバーラップします。



発売元:ワーナーミュージック・ジャパン
CD価格:2447円(税込)
発売中

投稿者 eigafan : 15:48 | トラックバック

2006年06月09日

「ザ・ブルース・ブラザーズ」

今週は「気持ちが弾むような音楽」をお探しの方にピッタリのサウンドトラックをお届けしましょう。オリジナル公開から25年経った現在も大人気のキャラクター、ジェイク&エルウッドの『ザ・ブルース・ブラザーズ』(80)です☆

■About MOVIE
ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドが出演していたコメディ番組「サタデーナイトライブ」で誕生したキャラクター、ブルース・ブラザーズをジョン・ランディス監督により映画化した大ヒット作品。ジェイクとエルウッドの2人がリズム&ブルースのバンドを結成しコンサートの収益金で育った孤児院の危機を救おうと奮闘。あちらこちらで騒動を巻き起こす。キャストはほかにキャリー・フィッシャー、ジェームス・ブラウン、レイ・チャールズ、アレサ・フランクリン、キャブ・キャロウェイら。1980年アメリカ映画。

■About SOUNDTRACK

ザ・ブルース・ブラザーズ
歌って踊れるブルース・ブラザーズがサントラでも大爆発。ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドはコメディアンや俳優としてだけでなく、歌手としても最高のエンターテイナーであることを証明したのがこのサントラ・アルバムです。オープニングのオリジナル曲「シー・コート・ザ・ケティ」、アップテンポの「ギミ・サム・ラヴィン」(スペンサー・デイヴィス・グループのカバー)と「エヴリバディ・ニード・サムバディ」(ソロモン・バークのカバー)、カントリーの「ローハイド」(古典的西部劇の主題歌)、モダン・ブルース「スウィート・ホーム・シカゴ」(B.B.キングのカバー)、エンディングのR&R「監獄ロック」(エルヴィス・プレスリーのカバー)の6曲が収録されていますが、広いジャンルのルーツ・ミュージックをブルース・ブラザーズ流に昇華し、バックのバンドと共にまるでオリジナル楽曲のように聴かせます。そして、劇中でユニークなキャラクターとして登場するR&B、ソウル界の大御所の歌が、サントラにグッと厚みを与えています。レイ・チャールズとブルース・ブラザーズが共演を果たした「シェイク・ユア・テイルフェザー」、ジェイムス・ブラウンによる「オールド・ランドマーク」、アレサ・フランクリンが持ち歌を映画のためにリメイクした「シンク」、キャブ・キャロウェイの「ミニ・ザ・ムーチャー」など、アメリカン・ミュージックの縮図といった趣です。最後にブルース・ブラザーズ・バンドの正体は、ブッカー・T&ザ・MGズで、60年代にオーティス・レディングやサム&デイヴらのバックを支え、バンド自身も数多くのヒット曲を持つメンフィスの大物。このゴキゲン極まりないサントラは、音楽の実力者たちが作り上げていたのです。



発売元:ワーナーミュージックジャパン
CD価格:1785円(税込)
発売中

投稿者 eigafan : 16:34 | トラックバック

2006年06月02日

「トレインスポッティング」

6月に突入です!雨ばかりだった5月でしたが、どうやらこのまま梅雨に突入しちゃいそうですね(T_T) でも楽しいサマーシーズンまであとちょっとの辛抱です。梅雨のうっとうしさを吹き飛ばす疾走感あふれるサントラ『トレインスポッティング』(96)を今週はご紹介します☆

■About MOVIE
ユアン・マクレガーの出世作となった、イギリスの無鉄砲な若者たちをファッショナブルなセンスで描いた1996年度イギリス作品。ヘロインのジャンキーで売人レントンを演じたユアン・マクレガーは本作を機にブレイクを果たし、イギリスを代表するスター俳優となりました。監督はユアンと『シャロウ・グレイブ』でもタッグを組んでいるダニー・ボイル。ロックのプロモーションビデオにも通じるハイセンスでスピーディーなカメラワークが効いた、過激でリアルなストリートムービーの傑作です。

■About SOUNDTRACK

トレインスポッティング
ブラー、オアシス、プライマル・スクリームらUKロック勢が世界に向けていわゆるブリット・ポップを発信していた10年前の空気感が甦ってくるようなサントラ盤です。オープニングを飾るのはイギー・ポップの「ラスト・フォー・ライフ」で、低音を効かせたドラムとベースのイントロが映画の疾走感と見事にマッチし、リバイバル・ヒットを記録しました。また、イギーは「ナイトクラビング」も提供。「ラスト・フォー・ライフ」と共に70年代後半の楽曲です。当時のUKロックの隆盛を思い起こさせるプライマル・スクリーム、スリーパー、パルプ、エラスティカ、アンダーワールド、レフトフィールド、デーモン・アルバーン(ブラーのボーカル)のナンバーが90年代UKの若者の気分を反映しています。また、ニューオーダー、ブライアン・イーノ、ルー・リードら大物たちの楽曲もスパイスとなっており、特にルー・リード「パーフェクト・デイ」の醒めた美しさは絶品。UKロック、パンクが好きな人にはバイブルのようなサントラです。



発売元:東芝EMI
CD価格:2548円(税込)
発売中

投稿者 eigafan : 16:53 | トラックバック