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2008年01月29日
リドリー・スコット/Ridley Scott
2/1(金)より公開の『アメリカン・ギャングスター』。メガフォンをとったのは、現代の映画界において、最も革新的で最も多彩な視覚スタイルを備えたヴィジュアル派の巨匠として知られるリドリー・スコット。デビュー作の『デュエリスト/決闘者』から『グラディエーター』、『ブラックホーク・ダウン』まで、「闘い」を描き続けてきたリドリー・スコット監督を今回はクローズアップします。
出身は、イギリスのノーサンバーランド州サウスシールズ。グラフィック・デザインと絵画を学び、アメリカへ留学。帰国後はBBCに入社し、プロダクション・デザイナーを経て演出家として活躍しました。
3年後には独立、CM演出の第一人者の地位を築いたのち、『デュエリスト/決闘者』(77)で映画監督に進出し、カンヌ映画祭の新人監督賞を受賞。監督2作目の『エイリアン』(79)は世界的なヒットとなり、ハリウッドでの地位を確立します。以降、『ブレードランナー』(82)、『レジェンド/光と闇の伝説』(85)、『誰かに見られてる』(87)、『ブラック・レイン』(89)といった作品で、名声は不動のものとなりました。
91年には、『テルマ&ルイーズ』で英米のアカデミー賞候補になり、ロンドン映画批評家協会賞を受賞。また、ハリウッドにスペクタクル史劇ブームを巻き起こしたアカデミー賞作品『グラディエーター』(00)では、英米のアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、映画監督組合賞などの監督賞にノミネートされ、翌年の『ブラックホーク・ダウン』(01)でも、アカデミー賞とアメリカ映画協会賞の監督賞にノミネートされました。
プロデューサーとしての活躍もめざましく、自作以外に、『トリスタンとイゾルデ』(06)、『イン・ハー・シューズ』(05)、『ドミノ』(05)、『ゲット・ア・チャンス!』(00)、『ムーンライト・ドライブ』(98)などの製作や製作総指揮を手がけています。
2003年には、芸術への貢献をたたえられ、大英帝国からナイトの称号を授与されました。
■リドリー・スコットのヴィジョン
「麻薬王のフランク・ルーカスと刑事のリッチー・ロバーツの双方の世界を魅力あふれる形で取り上げ、最終的には、その2つの世界がゆっくりと、ひとつになるところまで描きたい。注意深く2つの世界を交互に登場させ、カットが入るたびに2つの世界が近づき、最後には一緒になるようにしたい。」
『アメリカン・ギャングスター』を監督するにあたり、リドリー・スコットが打ち立てたのは、そんなヴィジョンでした。
また、「映画をおもしろく見せるために、いろんなシーンで、どうすればすごみが出るか、ドラマチックになるか、いろんなことをやりました。」と語るように、ニューヨークへの留学経験から当時のハーレムを熟知しているリドリー・スコットは、その面影が残る136丁目に1970年代のハーレムを再現。マディソン・スクエア・ガーデンで行われたジョー・フレージャー対モハメッド・アリの世界ヘヴィ級タイトル・マッチを再現したシーンでは、あの歴史的な夜にリングサイドに座ったセレブたちのそっくりさんが、ズラリと顔をそろえます。ニューヨークだけでなく、タイのチェンマイ郊外のピーナッツ畑には伝統的なタイの村を建設、チェンマイでは市場を再現し不夜城バンコクの市場を映し出したのでした。
そんな中、いちばん心配だったのは、やはり、二人がテーブルで顔を会わせるところと語ります。
「そこがいちばん見どころのシーンです。二大俳優の対決ですからね。」
「対極の二人がどうなっていくのかを見ていくのがとてもおもしろいのです。そのコントラストがね。」
こうして実在の男たちの容赦なき闘い、そして、その先に待ち受ける驚きの結末を、躍動的に、ダイナミックに描き出し、最高にグラマラスな実録クライム・アクションを誕生させました。
【アメリカン・ギャングスター公式サイト】
2/1(金)、日劇1他全国ロードショー!
※本作は、R-15指定です
(C) 2007 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
■リドリー・スコットの過去の作品をチェック!
2019年、酸性雨に降り込められるロサンゼルス。強靭な肉体と高い知能を併せ持つアンドロイド=「レプリカント」を、警察組織に所属するレプリカント専門の賞金稼ぎ=「ブレードランナー」、デッカード(ハリソン・フォード)が、単独追跡するが・・・。リドリー・スコット監督が暗鬱な未来世界をリアルに描写したSF映画の金字塔的作品!
DVDは、製作25周年を記念して、リドリー・スコットが自ら再編集した2007年度版をご紹介。
発売元・販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
DVD価格:14,800円(税込) 発売中
西暦180年、大ローマ帝国。皇帝アウレリウスから次期皇帝の地位を約束された将軍マキシマス(ラッセル・クロウ)は、アウレリウスの息子に追われることに。間一髪で逃げ延びたマキシマスは、死ぬまで戦うことを義務づけられた剣闘士(グラディエーター)となり、ローマが誇る巨大コロシアムに出場する。
リドリー・スコット監督が、巨大コロシアムを再現し、命を懸けた剣闘士たちの戦いを描く。ラッセル・クロウの主演男優賞、作品賞をはじめ2000年度アカデミー賞5部門を制覇した歴史スペクタクル・ロマン。
発売元・販売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
DVD価格:2,480円(税込) 発売中
2008年01月18日
ローワン・アトキンソン/Rowan Atkinson
『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』で、10年ぶりに帰ってきた“へんなおじさん”、Mr.ビーンを演じているローワン・アトキンソン。実際の彼はいったいどんな人物なのか、彼の意外な一面をご紹介!
1955年1月5日、英ニューキャッスル・アポン・タイン生まれ。ニューキャッスルとオックスフォード大学の学位をもつ新進の電子エンジニアだったローワンでしたが、やがて俳優の道を志します。
1976年、リチャード・カーティスと出会い、エディンバラ・フリンジ・フェスティバルでコメディアンの才能を開花。BBCのバラエティ“ノット・ザ・ナイン・オクロック・ニュース”に、4シーズン共同脚本&出演者として参加し大成功をおさめ、その年の国際エミー賞、英国アカデミー賞等を受賞、BBCのパーソナリティ・オブ・ザ・イヤーに選ばれます。
舞台では、1985年にアルドウィッチ・シアターで上演された “ザ・ナード”に主演。翌86年、ウエスト・エンドの新しいワンマン・ショーが大ヒットし、ブロードウェイ上演を果たします。このショーは、ニューヨーク・ポストからは“抱腹絶倒”、ニューヨーク・タイムズには“すばらしい才能”と高い評価を受けました。
そして彼の存在が一躍広まったのが、1989年から始まったITVとHBOのサイレント・コメディ “ミスター・ビーン”への出演。ローワン演じるビーンのユニークなキャラクターは国内外問わず人気を呼び、1995年のエース・アワードのベスト・コメディ賞ほか数々のテレビ賞を受賞、シリーズは200カ国以上で放映され、このシリーズは英国のTV界で、過去10年の最高視聴率を誇るコメディ・ショーとなり、彼は世界的スターへと展望を遂げたのです。
■2重人格かと思わせるビーンとの落差
今回『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』のプロモーションのため来日したローワン。ビーンの役柄とは対照的に、典型的なイギリス紳士としてインタビューなどをこなしていましたが、ジャパンプレミアの席では一変。ゲストとして登場したぐっさんこと山口智充さんとともに、徹底的にビーンになりきり、プロ根性を見せつけました。そのあまりの変貌ぶりに、彼は2重人格なのでは?と思わされたほどです。
彼は10年ぶりにビーンを演じることがそれほど難しいとは思わなかったといいます。
「ミスター・ビーンでもう一本映画を作れることはわかっていました。この映画はこれまで我々が作ったものより、このビーンという人物に近く、それに、ビーンが人々を楽しませるところに合致していればいいと思う。私としては、新作が、これまでよりも、ビーンをより純粋な形で見せるものになっていれば嬉しい。観客が以前よりも、ビーンに共感し、彼を応援し、彼に同情してくれればいいと思います。それが、私の願いです。」とのこと。
映画・TV・舞台にと様々な場所で活躍し、現代のチャーリー・チャップリンとしての呼び名も高いローワン・アトキンソン。次はどんな役で私たちを魅了してくれるのか、今後の活躍に期待です!
■ローワン・アトキンソンの過去の作品をチェック!
英国の美術館の学芸員であるビーンが、 名画をめぐり海を渡りアメリカで大暴れ! ビーンのおかげで名画は台無し、披露パーティが刻々と迫る中、 ビーンが閃いた奇想天外な修復方法とは?!
発売・販売元:ギャガ・コミュニケーションズ
DVD価格: 1,980円 (税込) 発売中
(C)PolyGram Film productions BV and NV PolyGram S.A. 1997
★ジョニー・イングリッシュ (ユニバーサル・セレクション第6弾) 【初回生産限定】
ジョニー・イングリッシュ(ローワン・アトキンソン)は、英国秘密諜報局の準スパイ。直感だけを頼りにスパイ稼業を遂行する彼は、奪われた女王の戴冠用の宝玉を取り戻すべく動きだすが、あちこちで迷惑この上ない大騒動を巻き起こすことに…。
発売・販売元: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
DVD価格: 1,500円(税込) 発売中