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カナダ=日本発『トイレット』

『かもめ食堂』(06)と『めがね』(07)を大ヒットさせた荻上直子監督。構想から実に5年、前作から3年ぶりの待望の最新作が誕生しました。監督によるオリジナルストーリーとなる本作は、全編カナダ・トロントでロケ。“家族”という小宇宙で起きる衝突と、それを乗り越えて愛情という絆で結ばれる、家族の成長物語です。荻上監督ならではのユーモアを随所に散りばめた、透明感あふれる感動作が出来上がりました。
トイレットという大胆不敵なタイトルですが、ご覧になれば、なるほどとうなづける端的な題名であることがおわかりいただけることでしょう。

■STORY

「人生は退屈の繰り返しに耐え忍ぶことだと思う」-ロボット型プラモデルオタクの青年レイは、誰とも深く関わらないことを信条に生きてきた。ところが母の葬儀の直後やむなく実家に舞い戻るはめに。そこには、4年間も引きこもりの生活を続ける、ピアノが弾けなくなったピアニストの兄モーリーと、ちょっと勝気な大学生の妹リサ、そして……“ばーちゃん”が暮らしていた。英語がまったく喋れないばーちゃんは自室にこもりきりで、トイレから出てくるたびに深いため息をつく。そんなばーちゃんを3兄弟は気になってしょうがない。レイは、その秘密を探ろうと奔走するが……

公式サイト

■キャストに日本人はひとり、全編トロントで撮影

アメリカン・インディーズ映画が再び盛り上がった時期に南カリフォルニア大学に6年間留学した荻上監督。それらのアメリカン・インディーズ映画が、映画の面白さを教えてくれ、映画を作りたくてしょうがない気持ちにさせ、「いつか北米で映画を撮りたい」という誓いに繋がったと言います。

本作の約20日間の撮影とその後のポスト・プロダクションはすべてカナダのトロントで行われました。兄弟役の3人はいずれもオーディションで選ばれ、やはり現地で選んだ撮影監督をはじめとするスタッフも、1972年生まれの荻上監督よりもほぼ全員が年下の若々しいチームになりました。「自分よりも年下のスタッフばかりという現場は初めてでしたが、それもあって、きっぱり命令口調になってしまうことが多かったかもしれません。みんな優しくて優秀で、英語がブロークンだからって馬鹿にされることは一切なかったけど、心のどこかで“なめられないようにしよう”と、気を張っていたかもしれません。」
でも若手俳優3人はいずれも「直子は細部まで自分のイメージを明確に持っていて、いつも的確なアドバイスを出してくれる」と、監督を賞賛しました。
そんな中、唯一の日本人キャスト、もたいまさこは、セリフがほとんどない中、孫たちの願いを心で感じとる賢者にしてパンク・スピリッツも併せ持つ老女を、悠然と演じています。

こうして荻上監督が「いつか北米で映画を撮りたい」と心に誓ってから10年、シナリオの構想を得てから5年を経て、ついに快心の作品が誕生したのでした。

■映画から観るカナダ

トロントはカナダ最大の都市であり、世界中の文化やエンタテイメントが集まる世界でも有数の多文化都市です。

特に、国内や海外の映画制作とテレビ制作は地元の大きな産業のひとつとなっており、CNタワーに象徴される商業地区や歴史的な建築物や住居が残る住宅地などでロケ現場に遭遇することも多いようです。『グッド・ウィル・ハンティング』『ヘアスプレー』など多くの映画で、トロントで撮影されたシーンを見ることができます。トロントを訪れるチャンスがあったら、ロケ地巡りを楽しむのもいいかもしれません。ハリウッド映画の撮影も多いので憧れのスターにバッタリ会えるかも?

また、毎年9月に開催されるトロント国際映画祭は世界の映画産業界においても重要なイベントのひとつ。オスカー・レースはここから始まると言われ、最近では、最高賞である観客賞(ピープルズ・チョイス・アウォード)を受賞した『スラムドッグ$ミリオネア』『プレシャス』などがレースを賑わせました。日本映画も出品されていますのでこれを機会にご注目ください。

■DATA

脚本・監督: 荻上直子
出演: アレックス・ハウス
    タチアナ・マズラニー
    デイヴィッド・レンドル
    サチ・パーカー
    もたいまさこ

2010年/日本・カナダ/109分

8/28(土)、新宿ピカデリー、銀座テアトルシネマ、渋谷シネクイントほか全国ロードショー

(C)2010"トイレット"フィルムパートナーズ

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2010年08月26日 15:45

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