『ワイルド・スピード MAX』~パワーVSスピード~
プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回は、10/9(金)公開のメガヒットシリーズ最新作、
『ワイルド・スピード MAX』から。
■パワーVSスピード
アメリカのカーマニアの嗜好には2種類ある。 ひとつはグラマラスなアメリカ製のマッスルカー、そしてもうひとつはスマートにカスタマイズされたインポート車だ。 この二つの嗜好のタイプは、ドミニクとブライアンの趣味の違いを表わしている。 マッスルカーへの信頼を保っているドミニクが愛用するのは、1970年型シボレーSSシェベルや1987年型ビュイックGNXグランド・ナショナル等。
しかし、もっとも重要だったのは1作目のラストで潰れた愛車、1970年型ダッジ・チャージャーを蘇らせることだった。 脚本家のクリス・モーガンは「チャージャーはストーリーを語り、同時にドミニクの魂を表現してくれるんだ」と語る。 しかし1作目で使われたそれは残っておらず、チャージャー自体見つけるのが難しい。 メカニック・チームは全米を股にかけてそれを探し、部品をひとつひとつつなぎ合わせて7台のチャージャーを手配した。
一方のブライアンは、1998年型ニッサン・スカイラインGTRや2002年型スバルWRX STiを運転する。 演じるポール・ウォーカーは1作目に出演して以来、カー・コレクションを増やしており、その中の一台、1967年型シェビー・ノヴァはドミニカでのパーティー・シーンで登場することになった。
また、劇中で使用されるカスタムカーを求めて、製作陣は恒例となった北米中のカーマニアたちへの呼びかけを行ない、自慢の車を提供してもらうことに。 彼らの車へのこだわりが、本作のクールなビジュアルに大きな影響を及ぼしたのは言うまでもない。
劇中に登場する車の迫力はもちろんのこと、それぞれの車にスタッフやキャストの
熱い思いがこめられています。
劇場ではぜひ豪華なカーラインナップの魅力を堪能してください!!
10/9(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー
(c) 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
シリーズ最大の見どころといえるカースタントは新作ごとにファンの期待値が高くなる。 セカンド・ユニット・ディレクターのテリー・レオナードとスタント・コーディネーターのフレディ・ハイスは難度を上げた機動戦を振り付け、これに応えようとした。
また、ドミニカでのタンクローリー強奪のシーンでは、ヴィン・ディーゼルとミシェル・ロドリゲスがアドレナリン全開の見せ場を演じる。 とりわけロドリゲスは命がけだった。 「時速25マイルで走行するタンクローリーにしがみつかなくちゃならなかったのよ」と彼女は語る。 ロドリゲスと代役スタントのハイディ・マネーメーカーは見事にこれをやってのけ、命知らずのレティの性格を鮮烈に印象付けた。
満足のいく脚本に仕上がったものの、カーティス監督は映像化という大きな壁にぶち当たることになる。「脚本家は好きなように書き、哀れな監督がそれを引き受けることになる。そこに脚本家と監督の間に深い溝ができるんだ。でも、これは最高に製作が楽しい映画だったよ。だって、本物の船で出帆して、実際の空の下で撮影したんだからね。ちょっとした村みたいに、撮影スタッフと俳優ら140人もの人々が5週間、毎日港から海に出たんだ。スコットランドから借りてきた古いオンボロの船の上で、とにかく撮りまくったよ」
DJとしてのリアリティを持たせるために、キャストはロンドンの模擬ラジオ・スタジオで訓練を重ねた。彼らは元海賊ラジオ局のDJジョニー・ウォーカーやDJクリス・エヴァンスに会い、様々なDJ スタイルを学んだ。リス・エヴァンスはこう語る。「あれは素晴らしかったよ。この経験なしには1 日2時間、2,500万人に向けて、DJが自分だけの番組を放送しているんだと実感するパワーを理解できなかっただろうね」
1960 年代のベスト・サウンドのいくつかをスクリーンに蘇らせるべく、カーティス監督と取り組んだのは、音楽スーパーバイザーのニック・エンジェルである。
撮影が終わり、編集作業に入ると、監督と音楽編集のスティーヴ・プライスは音楽のジグソー・パズルを組み合わせ、特定の場面や雰囲気に合わせて選んだ曲を結びつけた。完成版の映画には合計54 曲が収録されている。エンジェルは続ける。「曲数はかなり多いけど、実際、海賊ラジオ局の船の上では、いつも音楽が流れていたわけだからね」