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2006年08月25日

「アメリカン・グラフィティ」

夏の終わりはちょっとセンチな気分になるものですね。今週は、若き日のジョージ・ルーカスが監督したノスタルジックな青春映画の名作『アメリカン・グラフィティ』のサントラをお届けします。50年代から60年代にかけてのオールディーズの名曲がギッシリ詰まった古典的な名盤です。

■About MOVIE
カジュアルから音楽、車まで“アメグラ”ブームを巻き起こした青春映画の古典的名作です。カリフォルニア郊外、1962年という古き良きアメリカの最後の年を舞台に、若者たちの青春群像をノスタルジーたっぷりに描いています。出演は、リチャード・ドレイファス、ロン・ハワード、チャールズ・マーティン・スミス、さらには若手時代のハリソン・フォード。監督は『スターウォーズ』シリーズのジョージ・ルーカスです。1973年アメリカ映画。

■About SOUNDTRACK
アメリカン・グラフィティ ― オリジナル・サウンドトラック
1950~60年代ポップスやロックンロールを「オールディーズ」とジャンル付けしたのは、このサントラの功績が大きいでしょう。アメリカがベトナム戦争やヒッピー文化を経て、ノスタルジックな癒しを求めた70年代前半の気分に重なり、サントラはベストセラーを記録し、現在でもオールディーズと言えばアメリカン・グラフィティが定番となっています。ロックンロール第1号の「ロック・アラウンド・ザ・クロック」(ビル・ヘイリーと彼のコメッツ)を皮切りに、「ザットル・ビー・ザ・デイ」(バディ・ホリー)、「煙が目にしみる」(プラターズ)、「ジョニー・ビー・グッド」(チャック・ベリー)、「踊ろうよベイビー」(ボビー・フリーマン)など全41曲のオールディーズヒットを満載しています。われわれ日本人にも「終わりなき夏」を想起させるビーチ・ボーイズの「オール・サマー・ロング」がCD2枚目の最後に収録され、音楽の永遠性を象徴しています。まさに一家に1枚、いや、ワンセットのCDです。

発売元:ユニバーサルミュージック
CD価格:3262円(税込)
発売中

投稿者 eigafan : 14:31 | トラックバック

2006年08月18日

「スウィングガールズ」

夏休みは思い残すことなくエンジョイできましたでしょうか? 2004年に公開され大ヒットした『スウィングガールズ』は、地方の女子高生たちが夏休みの補習クラスをめぐり、ひょんなことからビッグバンドジャズを始めてしまう青春映画。まったくの素人の女の子たちが、楽器の練習にはげみ、心を込めて演奏するシーンが爽やかな感動を呼びました。サウンドトラックCDも、映画と同様、彼女たち自身によるフレッシュな演奏でゴキゲンなビッグバンドジャズが収録されています。

■About MOVIE
東北の片田舎の女子高生たちが、夏休みの課題をさぼるために、食中毒を起こした吹奏楽部の代わりにジャズを演奏することに。楽器を演奏することに喜びを見出した彼女たちの前に、さまざまな困難が立ちふさがって・・・「ジャズやるべ!」の名フレーズを生んだ2004年公開の大ヒットムービー。監督は『ウォーターボーイズ』の矢口史靖。出演は、上野樹里、平岡裕太、貫地谷しほり、本仮屋ユイカ、豊島由佳梨ほか。

■About SOUNDTRACK
SWING GIRLS オリジナル・サウンドトラック
映画オーディションによって集まった女の子たちが実際に楽器を練習し腕を上げていく、いわばドキュメンタリーの側面もある『スウィングガールズ』ですが、サントラCDには、そんな彼女たちの“成果”がしっかりと記録されています。女子高生がジャズを演奏するシチュエーションのおもしろさが注目されましたが、このサントラCDを聴くと、音楽の感動は演奏する側の気持ちが聴く側に直接伝わるから、ということを改めて実感させてくれます。デューク・エリントン「A列車で行こう」、グレン・ミラー「イン・ザ・ムード」、ベニー・グッドマン「シング・シング・シング」などのスタンダードが、スウィングガールズの真心のこもった演奏で21世紀によみがえっています。エンディングのルイ・アームストロングによる名曲「この素晴らしき世界」が、爽やかな感動の余韻を残します。

発売元:ユニバーサルミュージック
CD価格:2625円(税込)
発売中

投稿者 eigafan : 14:17 | トラックバック

2006年08月12日

「BIG WAVE」

夏が来るとヤマタツの歌声が聞きたくなる音楽ファンも多いのではないでしょうか。山下達郎の数多い傑作アルバムの中でも、一番「夏!」を感じさせるのが、1984年にサーフィンドキュメンタリー映画のサントラとしてリリースされた『BIG WAVE』。音楽のサマーブリーズがここにあります。

■About MOVIE
伝説の波「BIG WAVE」に青春をかけたサーファーたちを迫力のカメラワークで追ったスポーツドキュメンタリー映画。アメリカ西海岸やハワイ、ノースシュアなどのサーフスポットも見どころのひとつ。監督はウォルター・マルコネリー。1984年、アメリカ/日本映画。

■About SOUNDTRACK
BIG WAVE
今日では映画のサウンドトラックとしてよりも、「山下達郎の傑作」としてのほうが通りが良い名盤です。オリジナルとカバーで構成されており、歌詞はすべて英語で歌われ、ヴォーカルテクニックとサウンド技術の粋というべき多重コーラスが作品全体を彩ります。カバーは山下達郎のルーツであるアメリカンポップスの隠れた名曲が選ばれており、中でもビーチ・ボーイズのカバー三連打「ガールズ・オン・ザ・ビーチ」「プリーズ・レット・ミー・ワンダー」「ダーリン」の完成度の高さは日本のポップス史上に残るほどです。自作曲のリレコーディングとなる「ジュディ」「オンリー・ウィズ・ユー」も素晴らしく、音楽と夏の持つ永遠性がCDに封じ込められています。

発売元:ワーナーミュージックジャパン
CD価格:2957円(税込)
発売中

投稿者 eigafan : 16:11 | トラックバック

2006年08月04日

「ロード・オブ・ドッグタウン」

サーフィンと同じく今や若者スポーツ文化の中心となったスケートボード。いわゆるスケボーが日本で本格的に流行し始めたのは90年代からですが、発祥は古く70年代アメリカ西海岸のヴェニスビーチ。街をスケーティングするには飽き足らない少年たちが行う、空っぽのプールを使った危険なムーヴは、やがて全米の若者の間で圧倒的な支持を受けるようになります。そして、スポーツと同じように今も昔も若者に熱狂されるもの、それがロック・ミュージック。スケートボードが流行した背景には、70年代中ごろの、後にパンクやメタルにつながる反抗的なロック・サウンドがありました。

■About MOVIE
70年代に実在し、スケートボードを全米に広めた3人の少年たち、トニー、ステイシー、ジェイによるスケートチームZ-BOYSの成功と友情、挫折を描いたホロ苦い青春映画。オリジナルメンバーのステイシー・ペラルタ本人が脚本を担当、そのステイシーを『エレファント』の注目若手俳優ジョン・ロビンソンが演じています。監督はキャサリン・ハードウィック。2005年アメリカ/ドイツ映画。

■About SOUNDTRACK
ロード・オブ・ドッグタウン オリジナル・サウンドトラック
70年代中ごろのロックシーンは、グラムがひと段落し、パンクの勃興を待つちょうど中間点となり、映画『ロード・オブ・ドッグタウン』の使用ナンバーは、年代背景に合わせ、75年前後の一番トンがったロックを中心にセレクトされています。サントラは、ソーシャル・ディストーションがカヴァーしたクラッシュの「死か栄光か」で始まり、70年代中期に活躍したナザレス、フォガット、スウィート、テッド・ニュージェント、ジョー・ウォルシュ(イーグルス)と流れ、後半はオールマン・ブラザーズ・バンド、ジミ・ヘンドリックス、ディープ・パープル、イギー・ポップ、デヴィッド・ボウイ、T.レックス、ロッド・スチュワートなどレジェンド系の名曲になだれ込みます。ラストを飾るのは、ピンク・フロイドが、先日その波乱の生涯を閉じたオリジナル・メンバー、シド・バレットに捧げた「あなたがここにいてほしい」をUSオルタナティヴ・バンド、スパークルホースがカヴァーしたヴァージョンでしめ、深い余韻を残しています。


発売元:ユニバーサルインターナショナル
CD価格:2548円(税込)
発売中

投稿者 eigafan : 11:03 | トラックバック